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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

著者:  奥田英朗
出版社: 角川文庫

  小学生の二郎は父・一郎を煙たがっていました。一郎は元活動家で、行きたくないなら学校なんて行かなければいい、と言い放ち、無国家主義をつらぬき、自由を求める男です。どうしても周りと衝突する一郎に、家族は振り回されつつも、毎日を過ごしていました。けれども一郎が南の島へ行こう、と言い出し、母・さくらも意気投合してしまい、とうとう沖縄へ行くことになります・・・

  第1部の舞台が東京、第2部の舞台が沖縄です。沖縄の生活が大変だけど楽しそうで、いいなぁ、と思いました。でも、そこでも一郎は、沖縄の自然を守るために、またまた戦うことになります。決して楽園ではないし、最後もハッピーエンドなわけではない。だけど何があってもくじけず、自分の信条を守り続ける父・一郎がかっこいいなぁ、と思いました。

  何に分類すればいいか分かりません。二郎の成長物語なのかな。それとも家族の物語なのかなぁ。分厚くて、いろんなものが詰まっているので1つのくくりにおさまりきらないような気がします。なので一応、現代・近未来に分類しました・・・ 苦し紛れです。主人公は小学生で、熱い父が活躍するので無理に青春ものにいれてもいいかも知れません。

  サウスバウンドの意味は「南行き」ということらしいです。




自森人読書 サウスバウンド
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