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★★★★

著者:  フワン・ラモン・サラゴサ
出版社: 新潮社

  『殺人協奏曲』はスペインの小説。三部構成。マルコスという男の物語。霊界ではどの時代にマルコスを送り込むか検討しました。そして様々な時代に送り込むのですが、彼が善い人間なのか悪い人間なのか明確にはなりません。

  第一部ローマ 紀元七八年
  物語の舞台はウェスパシアヌス帝統治下のローマ。デナリウスという男が現れ、蒸気機械をつくりだします。彼はそれを大量生産するべく計画をたてます。マルコスは研究者としてそれに協力し、その中でメラニアという女性と出会い、仲良くなりました。ですが、彼らの発明はアドルフスの帝国転覆計画に利用されそうになり・・・

  第二部ワシントン 二〇一六年
  物語の舞台は大統領選挙間近のワシントン。その中で、ナショナルデモクラシー党を率いるアドルフ・スターンは民主的に独裁政権を築こうとします。彼が利用したのは、3人のラマ僧が持っている超能力でした。その力を用いてテレビ越しに民衆を操作しようとしたのです。それに、マルコスとメラニアは協力してしまうのですが・・・

  第三部パリ 一七七六年
  物語の舞台はフランス革命間近のパリ。悪辣なアドルフは、権力を握るために革命を起こそうとしていました。そして、電気を用いて敵対者を殺そうとします。それに、マルコスとメラニアは協力してしまいます。

  変則的な歴史小説。

  歴史の中に存在する法則性のようなものを明らかにすることを目指しているようです。一途に新たなものを発明しようとする男マルコスと、彼に惹かれる女メラニアとその新発明を利用して権力を握ろうとする男アドルフと彼に惹かれる女セリアがいつでも登場。その図式は崩れません。

  なかなかに凝っているし、演劇のようで楽しいです。スペインには面白い小説があるのだなぁ、と感じました。


自森人読書 殺人協奏曲
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