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★★★★

著者:  サマセット・モーム
出版社: 筑摩書房

  『コスモポリタンズ』はサマセット・モームの掌編小説集。『素材』『弁護士メイヒュー』『隠者ハリー』『幸福者』『夢』『異国の土』『ランチ』『漁夫の子サルヴァトーレ』『生家』『物識先生』『家探し』『困ったときの友』『ある紳士の自画像』『落ち行くさき』『審判の座』『蟻とキリギリス』『フランス人ジョウ』『傷痕のある男』『詩人』『ルイーズ』『店じまい』『約束』『真珠の首飾り』『物もらい』『ストレート・フラッシュ』『会堂守り』『洗濯盥』『社交意識』『四人のオランダ人』収録。

  世界中を旅した著者モーム自身の経験が活かされているようです。エッセイみたいな作品も数多いです。奇想天外な人生を送った人に寄り添った掌編がとくに面白いです。

  『フランス人ジョー』
  木曜島でであったジョゼフ・ドゥ・パオリという男の物語。彼は、ナポレオンとも血縁なのだと名乗ります。ロシア軍やプロシャ軍と闘い、帝政が滅ぶと共産党員になり、そのために逮捕されてニュー・カレドニアに流刑になるのですが長い航海に乗り出して脱出。料理人になったり、フランス語を覚えたり金鉱で働いたり、飢えたり、そして未開の奥地へ赴き、王様になります。しかし、イギリスと衝突して放逐され、木曜島において真珠採取船体の船主になるのだけど、持ち舟が全て嵐で沈没してしまい、今では病院に収容されているのだそうです。老人は自分は不幸だし、神は信じていないよ、告げます。そしてオチは。<「わしにはなんにも望むものなんかないよ」と彼はいった。「ただ死にたいと思うだけさ」彼の黒い光った眼が輝いた。「しかしともかく、もしタバコを一箱いただけるのだったら、かたじけなく思うね」>

  あとは、『ランチ』に登場する女性というのも凄いです。私を翻弄しまくり、高額のランチをすべておごらせ・・・

  モームが描き出す人間は皆どこかしら魅力的です。多分、人というものをよくみて小説を書いているのかなぁ、と感じました。


自森人読書 コスモポリタンズ
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