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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★

著者:  R・A・ラファティ
出版社: 角川書店

  『どろぼう熊の惑星』はR・A・ラファティの日本版オリジナル短編集。『このすばらしい死骸』『秘密の鰐について』『寿限無、寿限無』『コンディヤックの石像』『とどろき平』『また、石灰岩の島々も』『世界の蝶番はうめく』『処女の季節』『意思と壁紙としての世界』『草の日々、藁の日々』『ダマスカスの川』『床の水たまり』『どろぼう熊の惑星』『イフリート』『公明にして正大』『泉が干あがったとき』『豊かで不思議なもの』収録。

  奇天烈な法螺吹きSF小説ばかりが収録されています。

  童話のように残酷。すぐに人間が殺されたり、首をちょん切られたりします。随分とシュールなのですが、シュールとかそういう言葉で説明するのは少し違うかもしれません。小説というよりは、おとぎ話といったほうがぴったりきます。

  言葉遊びに満ち、偶然が物語を支配しているようにみえて、しっかりとしたストーリーが存在しています。物語がどのように展開していくか読めないことも多くてはらはらします。

  分かりやすい『寿限無、寿限無』などはとくにおかしかったです。しかし、もう少しよく分からない短編もそれぞれ面白い。寓話的な『泉が干あがったとき』もいいなぁ、と感じました。

  『寿限無、寿限無』
  優柔不断な天使ボシェルは罰を受けます。6匹の猿にランダムにタイプを打たせ、シェイクスピアの全著作が収録されている<ブラックリスト・リーダーズ版>を一文字違わず再現するように命じられたのです。しかし、何千年たっても何万年たっても、完成せず・・・

  『泉が干あがったとき』
  泉の水が干あがってしまい、人々のアイディアは枯れてしまいます。事態を憂慮した有識者が集まるのですが、彼らも意味があることを考え付くことが出ません。それはどうしてなのか、というと多くの生物がはぐくんできた創造的なものを生み出す泉を、人間が勝手に、しかも大量に消費尽くしてきたから。


自森人読書 どろぼう熊の惑星
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