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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★

著者:  三好由紀彦
出版社: 筑摩書房

  「存在ってなんだ?」という問いにぐいっと切り込んでいく本です。けれど難しいところはほとんどありません。語りかけるような調子なので、小学生でも読めます。難しい本からの引用も、それほどありません。すっと入っていけます。

  哲学の本だけど、児童文学のような感じです。

  「存在」というものを考えていくと、「死」こそが全てを握る鍵なのではないか、というところにまでたどり着く、というのは納得できます。でも「死」って一体全体何なのかは、誰にも分からないんだよなぁ。実際に死んでみて蘇った人は1人もいないのだし、死んだ人は死ぬ瞬間に感覚を失うのだから「死」を体感できないことになります(まぁ私は、なんとかという人の蘇りです、という人は大勢いるけど)。

  「死」とは何なのだろう・・・?

  これまでの多くの時代多くの場所では「死」は全ての終わりではない、ということが信じられてきたと著者が書くとおり、この世の多くの宗教は、「死」は終わりじゃないんだ、と教えています。キリスト教、イスラム教、現在広く信じられている仏教(大乗仏教)、現在の儒教、ヒンドゥー教、ユダヤ教。日本の神道だって、そんな感じです。

  ブッダや孔子などアジアの宗教家・哲学者らは、みな「死のことは語れないのだ」という立場をとったけれど、その弟子たちはみなそんな答えでは納得せず、勝手に「死」の意味をつくっていきました。まぁ常人だったら「死とは何か、という問いに対する回答は不定である」というのが答え、といわれても不安になってしまうだろうなぁ・・・


自森人読書 はじめの哲学
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