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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『怖るべき子供たち』
病弱な少年ポールは、大人に媚びない暴れ者ダルジュロに憧れていました。ですが、ダルジュロは弱いポールのことを好ましく思っておらず、雪合戦の時、彼に雪を当て気絶させてしまいます。ジェラールは、ポールを彼と彼の姉エリザベートが住む部屋へと連れ帰ります。そこは、子供たちが築き上げた子供だけの空間でした・・・

ジャン・コクトーはフランスの詩人・芸術家。

善悪を見分けられない子供の残酷さを扱った「小説詩」だそうです。そこまで恐ろしいとは感じなかったけど、鮮烈ではあるし、なんというか構成が綺麗です。逃れがたい破局へと向かっていくラストの辺りがとくに良いなぁと感じました。

ポールらの生活をそのまま写し取ったような文章と、大仰で詩的な警句のような文章が並び、融合しているところが面白かったです。

やたらと回りくどい表現がなかなかに良かったのですが、それとは別に日本語としてしっくりこない部分が随分とありました。それは詩的ということで許されるのだろうか。いまいちよく分からないです。

角川書店。東郷青児訳。


今日読んだ本
ジャン・コクトー『怖るべき子供たち』

今読んでいる本
コニー・ウィリス『リメイク』
サキ『サキ短編集』
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