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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『猫に時間の流れる』
『猫に時間の流れる』
ぼくは古ぼけたマンションの3階に住んでいるのですが、両隣の美里さんと西井はそれぞれチイチイとパキという猫を飼っていました。そこにシロクロという猫が乱入してきて毎日マーキングしていくのですが、いつの間にか慣れていき・・・

『キャットナップ』
千駄ヶ谷のアパートに引っ越してから2年。真下の階に住む上村さんから声をかけられ。猫をお風呂に入れることになります。彼女はモデルなので、腕に傷をつけるわけにはいかなかったからです。

猫小説。

しかし、決してほのぼのとしているわけではありません。保坂和志の小説はほわっとしているように見えるけど、いつでも思考しています。日常の中に存在する法則性/仕組みのようなものをえぐりだそうとしているのです。

しかし、脈絡もなく考えているというわけではありません。個々の人間や猫が個々に成り立っているということはなくて、関係や空間の中でそれらは成り立つのだという思想が、大前提としてあるようです。

主人公は、いつでも温かいネットワーク・コミュニティに属しているか、少なくともその外縁部に位置しています。社交的というほど社交的ではないけれど、しっかりと他人と関係をつくることができる人間なのです。そこが妙に印象的。

新潮社。


読んだ本
保坂和志『猫に時間の流れる』
保坂和志『キャットナップ』


読んでいる最中
ブライアン・W・オールディス『地球の長い午後』
オー・ヘンリー『オー・ヘンリー傑作選』
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