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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『粘膜蜥蜴』
物語の舞台は、十五年戦争のさなかの日本。三部構成。

第一部。国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、同級生の月ノ森雪麻呂の家へ招かれるのですが、〈ヘルビノ〉と呼ばれる爬虫人に出迎えられます。〈ヘルビノ〉は東南アジアのナムールという国から連れてこられた頭部が蜥蜴の生物でした。真樹夫と大吉は父親の権力を利用し、全てを思い通りに押し通そうとする暴虐な少年・雪麻呂によって酷い目にあわされ・・・

ホラー小説。

エログロナンセンスという言葉が似合います。人間の汚い部分がいやになるほどしっかりと綴られています。しかも、様々なスプラッター描写などがいちいち気持ち悪いです。ストーリーはあるのだけど、ある必然性がない気もします。

グロテスクですが、だからこそ笑えるところも結構あります。

暴虐で卑怯な主人公・月ノ森雪麻呂には、とにかくうんざりさせらます。彼はいつでも父親の権力を利用し、好きなように振舞います。物語が成り立つのは彼がばかなことを繰り返すから。

ラストには呆れます。デンデン太鼓を叩いていた〈ヘルビノ〉の正体が明らかになるのですが、もう頭を抱えたくなります。

基本的に読みやすいし、まぁ悪くはないとは思います。しかし、読んでいると面倒になってきます。山田風太郎にはとても敵わない気がします。


読んだ本
飴村行『粘膜蜥蜴』

読んでいる最中
コードウェイナー・スミス『鼠と竜のゲーム』
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