自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
★★
著者: 逢坂剛
出版社: 集英社
主人公は、精神神経科の女医、南川藍子。彼女は、覚醒剤の密売取引現場を取り押さえようとして頭部を負傷した刑事・海藤兼作や、試合中突然マスコットガールに襲い掛かって逮捕されたプロ野球選手・追分などと関わるうちに自分自身も不安定になっていき、制服に対して興奮を覚える男の起こした殺人事件に巻き込まれることとなります・・・
サイコサスペンス。
心をミステリの鍵として使用するサイコサスペンスは結構たくさんあるから、そこまで感心はしませんでした。でも、幾つもの事件がからみあい、しっかりとした伏線が張られているところはよくできている気がしました。
結構面白かったです。『ハサミ男』などの先駆といえます。
猟奇的な雰囲気も感じるのですが、論理的なミステリ小説です。きちりとしたオチがつきます。脳医学や精神医学についての簡単な説明があって、けっこう勉強になりました。
「左右の脳をつなげている『脳梁』が欠けてしまい、右脳の自分と左脳の自分が分裂してしまう」という不思議な現象が、この物語を支えています。非常に面白いなぁと感じました。本当にあるのだろうか。怖いなぁ、と思います。自分が2人になってしまったら、「自分」というのが何を指すのかよく分からなくなってしまいます。どうなるのだろう、「自分」は。
映画化もされたそうです。
自森人読書 さまよえる脳髄
著者: 逢坂剛
出版社: 集英社
主人公は、精神神経科の女医、南川藍子。彼女は、覚醒剤の密売取引現場を取り押さえようとして頭部を負傷した刑事・海藤兼作や、試合中突然マスコットガールに襲い掛かって逮捕されたプロ野球選手・追分などと関わるうちに自分自身も不安定になっていき、制服に対して興奮を覚える男の起こした殺人事件に巻き込まれることとなります・・・
サイコサスペンス。
心をミステリの鍵として使用するサイコサスペンスは結構たくさんあるから、そこまで感心はしませんでした。でも、幾つもの事件がからみあい、しっかりとした伏線が張られているところはよくできている気がしました。
結構面白かったです。『ハサミ男』などの先駆といえます。
猟奇的な雰囲気も感じるのですが、論理的なミステリ小説です。きちりとしたオチがつきます。脳医学や精神医学についての簡単な説明があって、けっこう勉強になりました。
「左右の脳をつなげている『脳梁』が欠けてしまい、右脳の自分と左脳の自分が分裂してしまう」という不思議な現象が、この物語を支えています。非常に面白いなぁと感じました。本当にあるのだろうか。怖いなぁ、と思います。自分が2人になってしまったら、「自分」というのが何を指すのかよく分からなくなってしまいます。どうなるのだろう、「自分」は。
映画化もされたそうです。
自森人読書 さまよえる脳髄
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