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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★

著者:  芥川龍之介
出版社: 青空文庫

  信子は、才媛として女子大学では知られていました。いずれは小説家として文壇に打って出るのだろう、と誰もが思っていたほどでした。しかしそんな女性であっても、職のことではなく、まず縁談のことを考えないといけませんでした。

  信子には、俊吉といういとこがいました。文科に籍をおく学生で、彼も将来は作家になるつもりらしい青年でした。2人は信子の妹・照子をつれて、よく展覧会や音楽会へ行きました。なので、いずれ信子と俊吉は、結婚するのだろうと周囲の者からは噂されていました。しかし、信子は全然別の男性と結婚し、さらに商事会社に就職してしまいます・・・ 信子の妹・照子は、信子が俊吉を譲ってくれたのだと悟り、御詫びの手紙を姉にわたします。そうして、照子と俊吉は結婚しました。その後、信子はそれなりの生活を送りました。そしてある日、俊吉と照子に会いに行きます・・・

  春休みに読んだ本。

  劇的なドラマがあるわけではありません。誰かが発狂したように叫んだりとかはしません。だけど、静かなドラマがあって面白いです。

  読みすすめていくと、結婚した照子と俊吉はすれ違っているようです。そして信子は、俊吉が本当に愛しているのは自分なのだと悟ります。そして、照子の不幸をみて「残酷な喜び」を感じますが、口では「照子が(俊吉に愛されていて)幸せならそれで良いのよ」と語ります。暗いなぁ・・・ でもまぁそれだけだから、暗いというよりは、しかたがない心の動きと言えるかも知れない。

  う~ん・・・ 結婚してうまくいかないと一生苦労したんだろうなぁと思います。当時は、軽々しく離婚ができる時代ではないだろうし。

  仲は良いのに諸事情あって結ばれずその後あまり幸福な人生を歩めない、っていうのどこかで見たなぁと思うんだけど。NHK大河ドラマ『篤姫』の、篤姫と小松帯刀の2人かなぁ。違うか。思い出せません。まぁそういうシチュエーションはいくらでもあるからなぁ。ロミオとジュリエットだってそんなようなものだし。


自森人読書 秋
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