自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
★
著者: 石田衣良
出版社: 徳間書店
主人公は瀬野周司という男。膠芽腫という生存率が非常に低い悪性の脳腫瘍を発症。超高層マンション55階の一室を、先祖から引き継いだ広い土地と引き換えにして、手に入れますが妻との関係はうまくいっていないし、病気にも苦しめられています。つまり、何もかもうまくいっていないわけです。けれど、苦しみのあまり、いつの間にか200年後の世界に意識がトリップして・・・
200年後の階級社会における闘争の物語と、現代における物語が交錯します。その未来における支配者の牙城がタイトルにもなっている「ブルータワー」。
微妙な作品。
物語があまりにも都合よく進んでいます。その上、最後は綺麗にまとまり過ぎていて嘘くさいです。予定調和なのです。典型的な展開を見せます。安易過ぎるのではないか、と感じてしまいました。その上、どこかで読んだようなありきたりな設定もたくさんあってうんざりします(インフルエンザから発展させた細菌兵器、とか)。
あと、社会問題に対する著者の態度が気になります。
きちりと書いている素振りを見せつつも、結局は物語のパーツとして処理しているだけのような感じがして好きになれません。もっと掘り下げて書くか、それが出来ないようならば、エンターテインメント小説として割り切って適当に書いていますというような態度を表明すべきではないか。「真面目に書いているふり」というのは一番悪いと思う(真面目に書いているのに、この浅さだとしたらそれはそれでひどい・・・)
まぁ何にしてもよく分からないです。
自森人読書 ブルータワー
著者: 石田衣良
出版社: 徳間書店
主人公は瀬野周司という男。膠芽腫という生存率が非常に低い悪性の脳腫瘍を発症。超高層マンション55階の一室を、先祖から引き継いだ広い土地と引き換えにして、手に入れますが妻との関係はうまくいっていないし、病気にも苦しめられています。つまり、何もかもうまくいっていないわけです。けれど、苦しみのあまり、いつの間にか200年後の世界に意識がトリップして・・・
200年後の階級社会における闘争の物語と、現代における物語が交錯します。その未来における支配者の牙城がタイトルにもなっている「ブルータワー」。
微妙な作品。
物語があまりにも都合よく進んでいます。その上、最後は綺麗にまとまり過ぎていて嘘くさいです。予定調和なのです。典型的な展開を見せます。安易過ぎるのではないか、と感じてしまいました。その上、どこかで読んだようなありきたりな設定もたくさんあってうんざりします(インフルエンザから発展させた細菌兵器、とか)。
あと、社会問題に対する著者の態度が気になります。
きちりと書いている素振りを見せつつも、結局は物語のパーツとして処理しているだけのような感じがして好きになれません。もっと掘り下げて書くか、それが出来ないようならば、エンターテインメント小説として割り切って適当に書いていますというような態度を表明すべきではないか。「真面目に書いているふり」というのは一番悪いと思う(真面目に書いているのに、この浅さだとしたらそれはそれでひどい・・・)
まぁ何にしてもよく分からないです。
自森人読書 ブルータワー
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