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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★

著者:  森博嗣
出版社: 文藝春秋

  連作短編集。『少し変わった子あります』『もう少し変わった子あります』『ほんの少し変わった子あります』『また少し変わった子あります』『さらに少し変わった子あります』『ただ少し変わった子あります』『あと少し変わった子あります』『少し変わった子終わりました』収録。

  後輩が失踪したため、彼が通っていたという不思議な店を訪ねることにします。そのお店は不思議なお店でした。予約のたびに場所が変わります。しかも、行く度に毎回違う若い女性が食事に相伴してくれます。とはいえ、何かしてくれるわけではなくて、ただ向き合って食べるだけ。時々人によっては会話したりもするのですが、たいていは黙っているだけ。自分はだんだんその店に惹かれていくのですが・・・

  ちょっと幻想的。いかにも森博嗣というような文章と展開。

  「日常というものから少し離れてみたら楽しいのでは?」というメッセージを感じました。だけど、読んでいて非日常というものに捕らわれたら、「ここ」から消えねばならないのではないか、もう「ここ」にはいられないのではないか、というような気もしました。それでも良いならば、非日常にどっぷり嵌まり込めばいいのか。う~ん、どちらが良いのか。

  そういえば、主人公は小難しいことばかり延々と考えています。頭が疲れないのかなぁ。けど、もしかしたらそれが楽しいのかもしれない。

  最後の最後になって、どきっとさせられます。思わぬ仕掛けがあったのです。怖いなぁ。


自森人読書 少し変わった子あります
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