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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★★

著者:  鯨統一郎
出版社: 東京創元社

  「悟りを開いたのはいつですか?」「邪馬台国はどこですか?」「聖徳太子はだれですか?」「謀叛の動機はなんですか?」「維新が起きたのはなぜですか?」「奇蹟はどのようになされたのですか?」の短編6篇が収録されているもの。

  作中の登場人物たちのやりとりはたいして面白くないのですが、推理の中身は面白いです。歴史好きにはたまらないようなものばかりです。そうか、そういう切り込み方をするのか、と感心させられます。

  聖徳太子はいなかった、という「聖徳太子はだれですか?」は、まぁちょっとトンデモなんだけど、いろいろ考えさせられます。つまりその当時、聖徳太子の生きていた時代には誰も彼を「聖徳太子」と呼んでいないわけです。しかも、聖徳太子が生きていた証拠(聖徳太子の死のときにつくられた刺繍など)は全てウソだ、というのも事実です。そこから「聖徳太子はいなかった!」というところまで飛んでいくのは鯨統一郎のぶっ飛びだけど、面白いです。

  「維新が起きたのはなぜですか?」は維新の黒幕は誰か、を推測するもの。実は幕臣だった勝海舟が黒幕だ、というのが結論だけど、これはトンデモではありません。ありえるかもなぁ・・・ と思わされます。『王道の狗』というのがあってその中にも勝海舟が登場するんだけど、やぁあの勝海舟ならやりかねないんじゃないか、という気もします。そのまま鵜呑みにするのはだめだけど。

  6つのなかで、1番の傑作は、「奇蹟はどのようになされたのですか?」だと思います。イエス・キリストはどうして復活したのか? ということを鯨統一郎流に読み解くものです。凄いなぁ・・・ 面白い! まだ読んだことのない人は、ぜひ読んでみてほしいです。


関連リンク
中2 社会 邪馬台国はどこにある?


自森人読書 邪馬台国はどこですか?
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