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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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著者:  田中芳樹
出版社: 中央公論新社

  13世紀、地上最強ともいわれる騎馬軍団を擁する元軍が疾風怒濤のごとく、南宋へと攻め寄せます。それに対して、南宋の士大夫や武将達は必死の抵抗を試みました。しかし、敵わず、とうとう数十艘の船団でもって海上に脱出するのですが・・・ 悲劇の士大夫・文天祥、南宋に尽くす剛直な武将・張世傑、敵前逃亡を繰り返す宋の旧宰相・陳宜中の3人を中心にして物語はすすみます。壮大な歴史物語です。

  文天祥はものすごい人です・・

  文天祥は政治家・軍人。20歳のとき、科挙(官吏になるための試験)にトップで合格。1度、時の権力者の政策に反発して下野しますが元軍との戦いで活躍して出世。その後、和平交渉の使者として元に赴き、捕えられてしまうのですが脱出。南宋再興のために2年間以上に渡ってゲリラ戦を繰り広げました。しかし、再び元に捕われてしまいます。彼が獄中にある間に南宋は完全に滅亡。フビライから「元の臣下にならないか?」と何度もすすめらますが、それでも忠義を貫き、獄中で『正気の歌(せいきのうた)』を書いて刑死しました。

  僕は、漢詩の本か何かで文天祥という人のことを知りました。あまりにも凄い人だ・・ となんと言って良いのか分かりませんでした。どうして、彼を主人公にした小説が日本に無いのか? ちょっと不思議な気がしていました。と思ったら、田中芳樹が小説にしてた・・・

  文天祥は、元の皇帝・フビライや元の武将からは大きな評価を受けました。そして、後世いろんな人たちから、徹底的なまでに褒めちぎられることになります。しかし、味方(南宋の士大夫・武将)からは対して評価されませんでした(単なるゲリラ扱い)。南宋の武将・士大夫の人たちは視界が狭かったのか、もしくは嫉妬に目がくらんで文天祥の凄さが認められなかったのか。どうしてだろう・・・

  『海嘯』は、田中芳樹の書く中国ものシリーズの1つ。田中芳樹は中国史にけっこう詳しくて、中国史を題材にした物語をたくさん書いています。しかも文章が読みやすいのところが良いです。ミステリ作家で、中国の歴史小説もいっぱい書いている陳舜臣は、文章がちょっと読みにくい気がします。

  宮城谷昌光は漢字を多用し、独特の世界をつくりあげていて面白いんだけど、あの人は春秋戦国・秦・漢・三国志以降の歴史を題材にとったことがまったくないので、正直あまり期待できないなぁ、という気がします。もっと南北朝や宋の時代の物語が読みたいのに。


自森人読書 海嘯
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