自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
SF小説。
突如として南極大陸に出現した超空間通路を通って、未知の存在ジャムが地球に攻め込んできた。それに対して人類は必死で反撃し、ジャムを地球から撃退することに成功する。そして逆に、通路の向こう側にある惑星フェアリイにFAFを派遣してジャムを押し込めようとするが、そこでは一進一退の攻防が続いていた。
そのフェアリイを部隊に活躍しているのが、特殊戦の深井零。彼は戦術戦闘電子偵察機・雪風に乗り込んで雪風とともに、孤独な戦いを続ける。彼の任務は、味方を見捨ててでも戦闘の情報を得て、それを持ち帰るというものだった・・・
加筆訂正と新解説が加わった改訂版だそうです。
いかにもSFっぽい設定と文章を楽しめました。とくに戦闘の場面は凄いなぁ、と感じました。未知なる存在との戦闘機による戦いの描写がぎっちりと詰まっています。
物語の中に、「人間とは何か?」という問いが含まれていてとても考えさせられました。
非人間的だとよく批判される主人公、深井零はけっこう情に篤い男です。それでは「人間的」とはどういうことなのか。利己的に振る舞って他人を顧みないと冷酷といわれるのだから、逆に言えば「他者との協調」こそが人間性の発露なのかも知れない。でも、結局は自分の世界に生きている自分が「他者と繋がる」ためにはどうすれば良いのか。
本当に難しい・・・
神林長平がよくテーマとして扱うものに「言葉」と「機械」があるそうですが、人間というものをどう捉えるか考える時、その2つは欠かせないなぁ、と感じました。自分の利便のために存在しているものなのに、使っているうちに自分の意思を離れていくものとどう付き合うのか。
そういえば、『スカイ・クロラ』はこの小説の影響を受けているのだろうなぁ、と感じました。
今日読んだ本
神林長平『戦闘妖精・雪風<改>』
今読んでいる本
ベルトルト・ブレヒト『三文オペラ』
突如として南極大陸に出現した超空間通路を通って、未知の存在ジャムが地球に攻め込んできた。それに対して人類は必死で反撃し、ジャムを地球から撃退することに成功する。そして逆に、通路の向こう側にある惑星フェアリイにFAFを派遣してジャムを押し込めようとするが、そこでは一進一退の攻防が続いていた。
そのフェアリイを部隊に活躍しているのが、特殊戦の深井零。彼は戦術戦闘電子偵察機・雪風に乗り込んで雪風とともに、孤独な戦いを続ける。彼の任務は、味方を見捨ててでも戦闘の情報を得て、それを持ち帰るというものだった・・・
加筆訂正と新解説が加わった改訂版だそうです。
いかにもSFっぽい設定と文章を楽しめました。とくに戦闘の場面は凄いなぁ、と感じました。未知なる存在との戦闘機による戦いの描写がぎっちりと詰まっています。
物語の中に、「人間とは何か?」という問いが含まれていてとても考えさせられました。
非人間的だとよく批判される主人公、深井零はけっこう情に篤い男です。それでは「人間的」とはどういうことなのか。利己的に振る舞って他人を顧みないと冷酷といわれるのだから、逆に言えば「他者との協調」こそが人間性の発露なのかも知れない。でも、結局は自分の世界に生きている自分が「他者と繋がる」ためにはどうすれば良いのか。
本当に難しい・・・
神林長平がよくテーマとして扱うものに「言葉」と「機械」があるそうですが、人間というものをどう捉えるか考える時、その2つは欠かせないなぁ、と感じました。自分の利便のために存在しているものなのに、使っているうちに自分の意思を離れていくものとどう付き合うのか。
そういえば、『スカイ・クロラ』はこの小説の影響を受けているのだろうなぁ、と感じました。
今日読んだ本
神林長平『戦闘妖精・雪風<改>』
今読んでいる本
ベルトルト・ブレヒト『三文オペラ』
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