忍者ブログ
自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
[1485] [1484] [1483] [1482] [1481] [1480] [1479] [1478] [1477] [1476] [1475]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『彼岸先生』
菊人は「彼岸先生」を慕っています。彼岸先生は小説家です。屁理屈を捏ね繰り回し、遊んでいることが多いのだけど、決して遊んでいるだけではなく、小説も書いています。だから、小説家なのです。菊人は「彼岸先生」を慕います。そして、奇妙な師弟関係を楽しみます。しかし、「彼岸先生」は精神科病棟に収容されてしまい・・・

軽快な小説。

夏目漱石『こころ』のパロディだそうです。しかし、なんというか、気にしていてもしかたない気がします。『彼岸先生』には語るべき部分はとくにないのではないか、と感じます。感想を書くのは、煩わしいです。解説を読むと、小説には仕掛けがあると書かれていますが。

島田雅彦の小説を読んでいると、真面目に感想を書く気がなくなります。どうでもよくなってくるし、読み通す気力も失せてきます。だからこそ、島田雅彦の小説は良いのかも知れません。

島田雅彦の小説は、いつでも安っぽくて、遊びみたいです。そして、深いようにも思えて、結局のところは贋物のようです。時には、そういう雰囲気が、現代を踏まえたもののように思えてくることもあります。しかし、思えてこないこともあります。『彼岸先生』も、やっぱり、そういう小説です。

別に、読み通す必要はないのではないか。テキトーに捲ってみればいいのではないか。というふうに、書きたくなってきてしまうような愉快な小説です・・・

泉鏡花文学賞受賞作。


読んだ本
島田雅彦『彼岸先生』
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
ウェブサイトhttp://jimoren.my.coocan.jp/
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最新CM
[07/03 かおり]
最新TB
バーコード
アクセス解析
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © いろいろメモ(旧・自由の森学園図書館の本棚) All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]