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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★★

著者:  カール・マルクス、フリードリヒ・エンゲルス
出版社: 岩波書店

  「今日までのあらゆる社会の歴史は階級闘争の歴史である」という有名な一文から始まります。第1章「ブルジョアとプロレタリア」、第2章「プロレタリアと共産主義者」、第3章「社会主義的および共産主義的文献」、第4章「種々の反対党に対する共産主義者の立場」によって構成それています。

  「資本主義は封建的な社会を破壊した代わりに、欲望を解放し、それによって求められるだけの商品を生み出し、グローバルな市場を出現させていく。そして資本主義はブルジョア階級という新たなる支配者を生み出し、一方では最低限の生活しか営めないプロレタリア階級を生み出した。今やプロレタリア階級の人間の労働力は商品化され、彼らは社会のパーツと化している。今こそプロレタリア階級は団結して、ブルジョア階級を駆逐し、次なる世界を実現せねばならない」というような内容、なのか。

  プロレタリア運動に大きな影響を与えた歴史的な書。

  とても薄くて読みやすかったです。だからこそ、難しいことを考えている一部の思想家だけでなく、多くの人に読まれたのかも知れない。

  「すでに古ぼけた思想書に過ぎない」というようなふうに言われることも多いみたいだけど、むしろグローバルな市場が形成されつつある今の世界にこそ『共産党宣言』の仮定はあてはまるのではないか、と感じました。ただし、ブルジョアとプロレタリアがすっきりくっきりと分かれるわけはないのだから、単純な対立にはならないのではないか(金で買われる貧者も出てくるだろうし)。もう少し複雑怪奇な状況になるのではないか、と感じました。まぁだからこそ「団結せよ」と呼びかけているのだろうけど。

  ただ、とりあえずまどろっこしい部分は全くなくて非常に直截的なので、分かりやすいです。マルクスの思想を知るためには『資本論』を読む必要があるのかも知れないけど、とりあえずは『共産党宣言』から読むのも良いかもしれないと感じました。


自森人読書 共産党宣言
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