自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
★★★★
著者: バリントン・J・ベイリー
出版社: 東京創元社(大森望)
物語の舞台は近未来の地球。人類亜種を駆逐して異種戦争に勝利した白人たち(真人)の国家タイタンが、世界を支配していました。考古学者ヘシュケは、三百年前に撮られた一枚の写真を見て驚きます。そこには現在の姿よりもはるかに古びた遺跡が写っていたからです。ようするにその遺跡は日に日に新しくなっているわけです。いったいどういうことなのか。その後、彼は偶然に発見した時間旅行機に乗って未来へいくことになるのですが・・・
時間を扱ったSF小説。
これこそがワイドスクリーン・バロックなんだそうです。生真面目なハードSFとはまたちょっと違っていいです。タイトル通り、時間の衝突が描かれています。
途中で、突如として時間を自在に操作する中国人たちの宇宙都市〈レトルト・シティ〉に、はなしが移ります。その都市では生産区域と娯楽区域が分断され、行き来できないようになっています。なんというか、奇妙な仕組みです。登場する中国人たちも面白いです。いつでも冷静で、茫洋としていて決して感情に流されないのです。
人種差別の問題も巧みに取り込まれていますが、基本的にリアリズムとは無縁と言ってもよく、とにかく奇想天外な驚きが追求されています。よくこのようなことを考え付くものだ、と感心しました。時間と宇宙をここまで自由自在に扱うとは・・・
日本版序文はブルース・スターリング。訳者は大森望。愛に満ちた訳者あとがきがまた良いです。
星雲賞受賞作。
自森人読書 時間衝突
著者: バリントン・J・ベイリー
出版社: 東京創元社(大森望)
物語の舞台は近未来の地球。人類亜種を駆逐して異種戦争に勝利した白人たち(真人)の国家タイタンが、世界を支配していました。考古学者ヘシュケは、三百年前に撮られた一枚の写真を見て驚きます。そこには現在の姿よりもはるかに古びた遺跡が写っていたからです。ようするにその遺跡は日に日に新しくなっているわけです。いったいどういうことなのか。その後、彼は偶然に発見した時間旅行機に乗って未来へいくことになるのですが・・・
時間を扱ったSF小説。
これこそがワイドスクリーン・バロックなんだそうです。生真面目なハードSFとはまたちょっと違っていいです。タイトル通り、時間の衝突が描かれています。
途中で、突如として時間を自在に操作する中国人たちの宇宙都市〈レトルト・シティ〉に、はなしが移ります。その都市では生産区域と娯楽区域が分断され、行き来できないようになっています。なんというか、奇妙な仕組みです。登場する中国人たちも面白いです。いつでも冷静で、茫洋としていて決して感情に流されないのです。
人種差別の問題も巧みに取り込まれていますが、基本的にリアリズムとは無縁と言ってもよく、とにかく奇想天外な驚きが追求されています。よくこのようなことを考え付くものだ、と感心しました。時間と宇宙をここまで自由自在に扱うとは・・・
日本版序文はブルース・スターリング。訳者は大森望。愛に満ちた訳者あとがきがまた良いです。
星雲賞受賞作。
自森人読書 時間衝突
PR
この記事にコメントする
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カテゴリー
ブログ内検索
最新記事
(01/04)
(02/17)
(02/16)
(09/29)
(08/06)
(08/05)
(08/05)
(08/05)
(08/05)
(08/04)
最新TB
最古記事
(08/08)
(08/08)
(08/09)
(08/09)
(08/10)
(08/11)
(08/12)
(08/12)
(08/13)
(08/13)
アクセス解析