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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

著者:  J・R・R・トールキン
出版社: 岩波書店

  主人公は、ホビット(小人)族のビルボ・バギンズ。彼はごちそう好きの引っ込み思案。なのに、魔法使いのガンダルフと、13人のドワーフ達に巧みに誘われて旅に出ます。目的地は「はなれ山」。邪竜スマウグによって奪われたドワーフの財宝があるといわれているところです。彼は旅の途中で、自分の姿を消すことの出来る黄金の指輪を拾い、それを活用しつつ、進んでいきます・・・

  ファンタジー小説。『指輪物語』の前日譚。

  たくさんの登場人物がしっかりと書き分けられています。ドワーフたち、大活躍を見せる弓が得意な人間バルド、森のエルフの長スランドゥイル、誰に対しても親切にもてなす「憩いの館」のエルロンド。後々活躍することになるガンダルフも今回はまだ余裕があるし、彼がどんな大仕事をしているのか明らかにはされません(後半は登場せず、死人占い師と戦っていたとだけ記されている)。

  そして、壮大な歴史が背景にあることを匂わせるものがいろいろあるところも良いです。他の中つ国の物語も一緒に読むと、もっと楽しめます。

  クライマックスの「五軍の戦い」は圧巻。

  最近流行の『ハリー・ポッター』シリーズは、J・R・R・トールキンの書いた「中つ国の物語(『シルマリルの物語』『ホビットの冒険』『指輪物語』)」や、その他多くのファンタジーの焼き直しとしか思えないです。全体的に劣化しているような印象すら受けます(「子ども向けだから」だとしたら、それは子どもを見くびっているように思う)。

  『ホビットの冒険』を読み終えると次は『指輪物語』が待っています・・・


自森人読書 ホビットの冒険
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