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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

著者:  安能務
出版社: 新潮社

  あるとき、殷の王、紂王は女神・女カ(ジョカ)がもし自分のものであったならどんなによかろうか、という詩を、よりによってその女神の祭祀で読みました。すると女神は激怒し、狐狸精に紂王を惑わして殷を滅ぼすよう命じました。狐狸精は、紂王の後宮に入ることになった美女、冀州侯の娘・妲己の体に入りこみ、紂王を篭絡します。紂王は操られ、暴虐な君主になってしまいました・・

  そうして人間界では、そんな紂王に対する叛乱が各所で巻き起こりました。その頃、仙人の世界では、落ちこぼれの仙人と、凄すぎる人間の扱いに困り、そいつらを皆殺しにして神に祭り上げてしまおう、というような計画がスタートしました。そしてその計画のために人間の世界におくりこまれたのが太公望・姜子牙です。彼は四不象に乗っかって、人間世界へやってきました・・・

  安能務による「超訳」版封神演義です。もともと「封神演義」というのは理解不能な、ごちゃごちゃの物語なのですが、それを安能務がきれいにまとめて、筋書きを作ったものです。なので結構原作とは違います。

  もともとの原作ではちゃっちい悪役に過ぎなかった申公豹が、安能務版ではけっこうかっこ良い男になっています。そして、姜子牙に対抗する物語のもう1人っぽくなっています。僕は安能務版の申公豹が大好きなので、原作に忠実なほうを読んだときは落胆しました。


自森人読書 封神演義
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