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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

著者:  半村良
出版社: 角川書店

  米軍と自衛隊は日本海側全土にまたがる大演習を行っていました。その最中、伊庭三尉らの一団は突如として戦国時代にタイムスリップしてしまいます。彼らは、戦国時代で生きていく覚悟を決め、長尾景虎(上杉謙信)の臣下として活躍。哨戒艇、装甲車、ヘリコプターなどの近代兵器を用いて他の大名たちを蹴散らしていきますが・・・

  中篇。

  「近代兵器を装備した部隊と、戦国武将が率いる部隊が戦ったらどちらが勝つのか?」と言う問題を提起する歴史好きには堪らない1冊。一風変わった歴史改変SFとしても読めます。

  気軽に読めるのですが、「自衛隊とは何か」「天皇とは何か」「歴史には修正機能があるのか」といった様々なことを考えさせてくれます。意外に深いです。

  最後になって伊庭三尉が、歴史を変えようとしていたのに、結局のところ自分たちの行動が歴史を修正していたのだと気付くところではどきりとさせられました。少し遅すぎる気もしないではないのですが(もっと早く気付けるのではないかなぁ・・・)。

  福井晴敏のリメイク版『戦国自衛隊1549』より、半村良の『戦国自衛隊』の方が読みやすいし、面白いです。『戦国自衛隊1549』は結局のところいつもの福井晴敏ワールドになってしまっています。自衛隊同士がぶつかり合うだけなので、戦国時代が舞台である必然性がないのです。

  というわけで『戦国自衛隊』がおすすめ。


自森人読書 戦国自衛隊
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