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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『イン・ザ・ペニー・アーケード』
ミルハウザーの小説。第一部『アウグスト・エッシェンブルク』/第二部『太陽に抗議する』『橇滑りパーティー』『湖畔の一日』/第三部『雪人間』『イン・ザ・ペニー・アーケード』『東方の国』。

第一部『アウグスト・エッシェンブルク』
物語の舞台は、19世紀のドイツ。アウグストは時計職人の息子です。彼は、時計職人になるため、歯車のことを学びます。しかし、12歳の時に動く絵をつくり、14歳の時には自動人形を作り始めます。そして、天才的な技を用いて、自動人形に魂を込めようとします。彼は、大手百貨店を経営するプライゼンタンツに見出され、ベルリンに赴くのですが・・・

第二部『太陽に抗議する』 家族とともに海岸へ赴いたエリザベスは、全てを憎む黒づくめの少年を見かけます・・・

『橇滑りパーティー』 キャサリンは橇滑りパーティーに集まった若者たちに紛れています。しかしピーターに不意に告白され、不快に感じ・・・

『湖畔の一日』
ジュディスは休暇の間、マウンテン・ロッジに赴いていました。陰気な女とよく会うので不快に思うのですが・・・

第三部『雪人間』外は雪景色。雪人間が現れます。

『イン・ザ・ペニー・アーケード』
12歳の誕生日を迎え、ペニー・アーケード(遊園地)へ行きました。しかし、そこはなんだか変化していて・・・

『東方の国』
当方の国には、金色の鳥がいて、雲は全て名付けられ、砂時計がさまざまな場所に置かれています。断片的。美しい東方の国のことを綴ったもの。イタロ・カルヴィーノ的。

とくに、『アウグスト・エッシェンブルク』が印象に残ります。アウグストは天才的な技を持ち、禁欲的な姿勢を保ちつつ、美しい人形を作り続けます。しかし、結果的には、全てを引きずりおろそうとする人々と、大量生産された欲望を誘う俗っぽい人形たちに敗北します。痛々しいです。しかし、それが当然の流れなのかも知れません。


読んだ本
スティーヴン・ミルハウザー『イン・ザ・ペニー・アーケード』

読んでいる最中
中村光『聖☆おにいさん 5』
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