自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
楡の木のそばに、ハワーズ・エンドはあります。綴られているのは、シュレーゲル家とウィルコックス家に関する物語。シュレーゲル家の姉マーガレットと妹ヘレンは知的で芸術を愛し、社会運動にも積極的に参加します。しかし、対照的な部分もあります。マーガレットはよく考えて行動し、一方ヘレンは自由奔放なのです。あるとき、ヘレンはハワーズ・エンドに招待されます。そして、ウイルコックス家の次男ポールと惹きあいますが、それは過ちということで処理されました。しかし、その後、ウイルコックス家がシュレーゲル家のそばに引っ越してきたことから、再び付き合いが始まり・・・
イギリスの小説。
長大な物語。冒頭には、「ただ結びつけることができれば・・・」と綴られています。多くのことが起こります。しかし、劇的な台詞はあまりないし、大袈裟な事件が起こることもありません。ゆらゆらしている海みたいです。
とはいえ、ドラマにはなっているので、流れに沿って進んでいけば暇ではありません。
翻訳者は吉田健一。流れるようで、引っかかる文体はみごとだと感じます。あっさりとしているので、すらすらと読めてしまいますが要約するのは難しいです。
E・M・フォースターは同性を愛していたそうですが、高踏的、あるいは貴族的ともいうべき態度と同性愛は結びつきやすいものなのかなぁ。なんというか奇怪です。
人と人がわかりあうことは可能なのかと問うているようです。しかし、答えは容易には見つかりません。向上心に溢れるレオナード・バストが憐れです。彼は労働階級だったがために、決して上へいくことができません。ラストは、なんというか、どうなんだろう。
読んだ本
E・M・フォースター『ハワーズ・エンド』
読んでいる最中
ジョン・バース『キマイラ』
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