自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
たくさんの写真が印象的でした。
「岩波ジュニア新書」の中の1冊だけど、ジュニアじゃない人にも読んで欲しい本だと感じました。現場に赴いて事実を知り、それを語ろうとする豊田直巳さんの視点・立場は素晴らしいと感じました。とても読みやすくて分かりやすい文章も良かったです。僕が知りたいと思っていたことが書かれていたので、とても面白く読むことが出来ました。
僕も、イラク戦争に協力する日本政府に対して違和感を覚えることがあります。というより、自衛隊派兵はおかしいのでは、と思っています。だけど、高校生がそのような感想を抱いても、それはただの感想にしか過ぎません。
しかし豊田直巳さんは実際に戦地へ赴いて事実を確認しています。だから豊田直巳さんの書くものには裏付けがあるということになります。「政府による「人道支援」よりも、ペシャワール会による支援の方がより大きなものをアフガニスタンにもたらした」「イラク人にとってはフセインもアメリカも変わらない」と書かれていますが(そして、現地に赴いた多くの人が同じことを言っている)、それなのにテレビはそのような情報を報道しません。
どうして事実が伝わらないのか。日本のマスコミはどうしてこうも頼りにならないのか(アメリカと、そして日本政府の視点偏重なのか)。本当に考えさせられました。人道支援・国際援助などといって、日本政府は色々なことをやっていますが、それは本当の人道支援にはなっていないのでは(アメリカに対して媚びを売っているだけでは)? としっかり追求すべきだろうと思いました。
『週間金曜日』とか、『通販生活』とかを読んでいるので、僕は一応、劣化ウラン弾のことと、それが白血病を生んでいる(としか考えられない)ということを知っています。でも周囲でそれを知っている人はあまりいません。多分、事実を知らない人たちは自分達が何を知らないかということを分からないから、知ろうともしないのだろうと思いますが、それで良いとは思えないです。
悪事を傍観することは、悪事に加担することと等しいとも言えるわけだから。知らなかったなどという言葉は言い訳にはならない。
最後、沖縄、さらに東京に話を持ってくるところが良かったです。ぐっと身近に感じました。
多くの人にとっては沖縄の出来事さえも遠いのかも知れないけど、僕は修学旅行で沖縄へ行ったことを思い出します。渡嘉敷のガマの中で、親を殺してしまったという金城重明さんは「集団自決」という言葉を避け、「集団強制死」があったと語ってくれました。とても重い内容でした。
けど、金城重明さんの言葉が持つ重み全てを僕が受け止めて理解するのは不可能だけど、そこで理解できないと諦めるのは逃げているだけなのだから、卑怯だろうとも思いました。というか、そんなふうに人の思いに心を馳せることは無理と言い出したら、歴史に学ぶことが不可能になってしまう・・・
とか、うだうだ考えている間にも、どこかで誰かが殺されているのかも知れない、いや、いるのだろうと思うと本当にどうすれば良いのか分からなくなります。そして、実際に行動している豊田直巳さんやその他多くの人たちの凄さも分かります。昨年の学習発表会では、自森の図書館に『週刊金曜日』編集長代理の片岡伸行と、『DAYS JAPAN』編集部の樋口聡という方が来て、語ってくれました。
その時にも感じたのですが、文章にしろ、写真にしろ、どのような方法でも良いから、事実を発信していこうとする動きがもっと拡大してくれたら良いなぁと感じました。豊田直巳さんにもぜひ頑張って欲しいです。とはいえ、それを他人事のように捉えてはいけない、とも感じました。僕も、自分の出来うる範囲で、自分が正しいと思うものに対して賛同したり、広めたりしていこう(具体的には買うという行為になったりするのかなぁ)、と思います。とはいえ、言うは易しで、そこが本当に難しいんだけど・・・
今日読んだ本
豊田直巳『戦争を止めたい―フォトジャーナリストの見る世界』
今読んでいる本
大原まり子『戦争を演じた神々たち』
「岩波ジュニア新書」の中の1冊だけど、ジュニアじゃない人にも読んで欲しい本だと感じました。現場に赴いて事実を知り、それを語ろうとする豊田直巳さんの視点・立場は素晴らしいと感じました。とても読みやすくて分かりやすい文章も良かったです。僕が知りたいと思っていたことが書かれていたので、とても面白く読むことが出来ました。
僕も、イラク戦争に協力する日本政府に対して違和感を覚えることがあります。というより、自衛隊派兵はおかしいのでは、と思っています。だけど、高校生がそのような感想を抱いても、それはただの感想にしか過ぎません。
しかし豊田直巳さんは実際に戦地へ赴いて事実を確認しています。だから豊田直巳さんの書くものには裏付けがあるということになります。「政府による「人道支援」よりも、ペシャワール会による支援の方がより大きなものをアフガニスタンにもたらした」「イラク人にとってはフセインもアメリカも変わらない」と書かれていますが(そして、現地に赴いた多くの人が同じことを言っている)、それなのにテレビはそのような情報を報道しません。
どうして事実が伝わらないのか。日本のマスコミはどうしてこうも頼りにならないのか(アメリカと、そして日本政府の視点偏重なのか)。本当に考えさせられました。人道支援・国際援助などといって、日本政府は色々なことをやっていますが、それは本当の人道支援にはなっていないのでは(アメリカに対して媚びを売っているだけでは)? としっかり追求すべきだろうと思いました。
『週間金曜日』とか、『通販生活』とかを読んでいるので、僕は一応、劣化ウラン弾のことと、それが白血病を生んでいる(としか考えられない)ということを知っています。でも周囲でそれを知っている人はあまりいません。多分、事実を知らない人たちは自分達が何を知らないかということを分からないから、知ろうともしないのだろうと思いますが、それで良いとは思えないです。
悪事を傍観することは、悪事に加担することと等しいとも言えるわけだから。知らなかったなどという言葉は言い訳にはならない。
最後、沖縄、さらに東京に話を持ってくるところが良かったです。ぐっと身近に感じました。
多くの人にとっては沖縄の出来事さえも遠いのかも知れないけど、僕は修学旅行で沖縄へ行ったことを思い出します。渡嘉敷のガマの中で、親を殺してしまったという金城重明さんは「集団自決」という言葉を避け、「集団強制死」があったと語ってくれました。とても重い内容でした。
けど、金城重明さんの言葉が持つ重み全てを僕が受け止めて理解するのは不可能だけど、そこで理解できないと諦めるのは逃げているだけなのだから、卑怯だろうとも思いました。というか、そんなふうに人の思いに心を馳せることは無理と言い出したら、歴史に学ぶことが不可能になってしまう・・・
とか、うだうだ考えている間にも、どこかで誰かが殺されているのかも知れない、いや、いるのだろうと思うと本当にどうすれば良いのか分からなくなります。そして、実際に行動している豊田直巳さんやその他多くの人たちの凄さも分かります。昨年の学習発表会では、自森の図書館に『週刊金曜日』編集長代理の片岡伸行と、『DAYS JAPAN』編集部の樋口聡という方が来て、語ってくれました。
その時にも感じたのですが、文章にしろ、写真にしろ、どのような方法でも良いから、事実を発信していこうとする動きがもっと拡大してくれたら良いなぁと感じました。豊田直巳さんにもぜひ頑張って欲しいです。とはいえ、それを他人事のように捉えてはいけない、とも感じました。僕も、自分の出来うる範囲で、自分が正しいと思うものに対して賛同したり、広めたりしていこう(具体的には買うという行為になったりするのかなぁ)、と思います。とはいえ、言うは易しで、そこが本当に難しいんだけど・・・
今日読んだ本
豊田直巳『戦争を止めたい―フォトジャーナリストの見る世界』
今読んでいる本
大原まり子『戦争を演じた神々たち』
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