自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
アイデスiDeathには、西瓜糖でできたものが多くあります。というより、西瓜糖でできたものが満ち溢れています。そこに住むわたしには名前がありません。ポーリーンと愛し合っているけれど、かつてはマーガレットに惹かれていました。マーガレットは、よく忘れられた世界へと出掛けていたが、今はもういません・・・
不可解な小説。
ブローティガンらしい世界があります。そこでは、西瓜糖によって様々な物がつくられています。かつては、言葉を喋る虎が生きていました。主人公の両親を食い、主人公の算数を助けてくれたのは、その虎たちです。
アイデスiDeathとは、そのままに受け取ると、「私」が死んだところという意味になります。
言葉はあっさりしていて、細切れなのだけど、積み重なることで、ひとつの世界がつくられています。何より、まず雰囲気が良いです。妙に淡くて、しかも、不思議な哀しみが詰まっています。
ほとんどの会話はかみ合っていないように思えるし、まるで、謎を提示しているようです。各々の場面は、非常に鮮明なのですが、全体としては寓話的です。様々な意味を見出していく、あるいは当てはめていくことが可能です。
しかし、すっぽりと何かが抜けていて、それを言葉で説明するのは難しいのではないか、と感じないでもないです。
読んだ本
リチャード・ブローティガン『西瓜糖の日々』
読んでいる最中
小路幸也『東京バンドワゴン』
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