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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

作者:  田中芳樹
出版社: 徳間書店

  もう最初からネタバレしてしまいますが・・・

  8巻は衝撃的。終わりへ向けて物語が大きく動きます。「無敗の魔術師」ヤン・ウェンリーがテロリストに襲われて斃れてしまうのです。読んでいる最中、茫然としました。作中の人物達が茫然とするのにも共感できます。まさかの展開です。

  「テロは歴史を前進させることはない、逆行させるか、もしくは停止させるだけ」というヤンの言葉が、重く響きます。ヤン亡き後、不正規部隊はどこへと向かうのか、というのが、これからの大きなテーマになってくるわけですが、彼らはへこたれながらも帝国に屈することはありません。そうして、やはりどこまでも戦争が続いていくわけです・・・

  ヤン以外にも主要人物たちが次々と死にます。

  あまり登場しないけど、実は重要人物だった工部尚書・シルヴァーベルヒがテロで殺され、帝国の猛将ファーレンハイトが戦死し、さらに帝国の将軍シュタインメッツも戦死し、ヤンの部下達パトリチェフ、ブルームハルトらがヤンとともに死亡。その上で、「良い人が殺されるのが戦争というものなのだ。だから戦争はだめなのではないか」と作者は問います。印象に残ります。

  戦闘シーンではなく、キャラクターが魅力的です。


自森人読書 銀河英雄伝説8 乱離篇
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