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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

著者:  小川一水
出版社: 早川書房

  『老ヴォールの惑星』は、小川一水の短編集。『ギャルナフカ迷宮』『老ヴォールの惑星』『幸せになる箱庭』『漂った男』収録。

  『ギャルナフカ迷宮』
  些細な罪で、地下にあるギャルナフカ迷宮に閉じ込められた男の物語。彼は、人間らしい生活が営めるようにするため、社会を築こうとします。しかし、迷宮には疑心暗鬼が満ちていて・・・

  『老ヴォールの惑星』
  一風変わった生物たちの物語。彼らは吹き乱れるプラズマの嵐の中で社会を築いている金属の魚でした。その生物の中に「ヴォール」という者がいました。彼は「もっと落ち着いた惑星がある」という予言のような言葉を残し、沈んでいきます。彼の言葉が後の世に影響を与えます。

  『幸せになる箱庭』
  木星から資源を持ち去っている機械が発見されます。人類は、その作業が地球の軌道に与える影響を無視できず、異星人との交渉に乗り出すのですが。未知の生物との遭遇を描いた作品。設定が甘すぎる、と感じた作品。

  『漂った男』
  陸のない水の惑星に墜落してしまった兵士タテルマは、ずっと漂い続けることとなりました。彼は、外界との通信機での会話を頼りにして生き続けるのですが・・・ 良い話です。

  印象に残る作品ばかりだなぁと感じました。しかし妙に既視感を感じる、というか・・・ どこかで、すでに読んだことがあるような設定の作品が多い気がしました。換骨奪胎がうまい、と言うことなのかも知れません。結局のところ、あらゆる文学は他作品のパロディなのだから。

  あと、妙に甘いです。


自森人読書 老ヴォールの惑星
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