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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★

著者:  アーネスト・ヘミングウェイ
出版社: 新潮社

  老いた漁師サンチャゴは84日間に渡って1匹の魚を釣ることもできませんでした。それでも彼は待ち続け、老人を慕う少年の期待に応えようとします。そして、85日目になってとうとう大物を捉えます。ですが、その大物というのがまた途轍もない大きな敵だったため、老人は力を振り絞り、必死に闘うことになるのですが・・・

  アメリカの小説家・ヘミングウェイ晩年の作品。

  とにかく、単調です。事実をただただ丹念に列挙し、積み上げていくだけ。感情を排した、その男性的で濃密な文体が堪らなく良い、というふうに評価する人もいるみたいですが、読み進めていくだけで疲れてきます。徹底して感情的にならない文体にこだわること自体が、一種偏執的・感情的とも言える気がします。

  老人は、海を月に支配された女と似たようなものと看做し、それと闘います。しかし最終的に勝つことはできず、ボロボロになって帰還します。そして愛しの少年と再会します。

  基本的に、女性は物語の背景に存在するのみであり、全く未知なものとして描かれています。そして、老人が唯一、対等な「特定の存在」として認識しているのは、少年のみ。男にしか理解できない、男同士の結びつけというものがある、というメッセージしか読み取れないのですが。

  ようするに、『老人と海』というのはボーイズラヴみたいなものなのかなぁ。とか、そういうふうに勝手に推測すると『老人と海』も少しは楽しめるかも。

  ピューリッツァー賞フィクション部門受賞作。


自森人読書 老人と海
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