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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

著者:  神林長平
出版社: 早川書房

  FAF(人類が結成した空軍)は、人類と地球を守るために惑星フェアリイで未知の存在ジャムと日夜戦い続けていました。ですが、一進一退の戦況に苦しめられます。その中でも、特殊戦に属する主人公・深井零は戦術戦闘電子偵察機・雪風に乗り込んで雪風とともに、孤独な戦いを続けていました。彼の任務は、味方を見捨ててでも戦闘の情報を得て、それを確実に持ち帰るというものでした。彼は雪風を恋人のように思っていました。しかし、戦いの中で機械に意思があるのかも知れないという思いを強めるようになります。そして、雪風から射出されたことでショックを受け、眠ったまま起きなくなってしまいますが・・・

  『戦闘妖精・雪風』の続編。

  前作以上に状況は過酷に、そして複雑になってきます。

  ジャムの正体がじょじょに明らかになってくるのですが、それとともに寄り合い所帯に過ぎないFAFというものの脆さも明らかになってきます。その中で、FAF内の一部隊に過ぎない特殊戦(とあとは情報軍)の重要性が増してきます。自分の保全しか目指さない冷徹な個人の集まりである特殊戦こそが、最も強力な組織である、という予想外の事実が明らかになるからです。

  零とブッカーの厚い友情関係は続きます。

  ですが、零と戦闘機・雪風の関係は変化していきます。機械は意識を持つのか、ということが再三論じられ、結局結論は出ないのですが、意識のようなものを宿すということが明確になってくるからです。雪風も、人と変わらないような存在として認識せざるを得ない状況が生まれてくるわけです。

  最後に愛という単語が出てきます。とうとうそこにまでたどり着くのか、と感心してしまいました。続きがさらに楽しみになってきました。『アンブロークンアロー』に続きます。

  読みつつ、やっぱりこなれていない日本語が少し微妙かなぁ、と感じてしまいました。それが良さでもあるのかも知れないけど。


自森人読書 グッドラック-戦闘妖精・雪風
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