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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

著者:  神林長平
出版社: 早川書房

  突如として南極大陸に出現した超空間通路を通って、未知の存在ジャムが地球に攻め込んできます。それに対して人類は必死で反撃し、ジャムを地球から撃退することに成功。そして逆に、通路の向こう側にある惑星フェアリイにFAFを派遣してジャムを押し込めようとするが、そこでは一進一退の攻防が続いていました。主人公は、FAFに属す特殊戦の深井零。彼は戦術戦闘電子偵察機・雪風に乗り込んで雪風とともに、孤独な戦いを続けます。彼の任務は、味方を見捨ててでも戦闘の情報を得て、それを確実に持ち帰るというものでした・・・

  加筆訂正と新解説が加わった改訂版(『戦闘妖精・雪風』 → 『戦闘妖精・雪風<改>』)。内容的にはほとんど変わりはないそうです。

  戦闘の場面は凄いなぁ、と感じました。戦闘機による未知なる存在との戦いの描写がぎっちりと詰まっています。緻密な描写を呑み込むのは大変だけど、面白さは抜群です。

  冷淡な零とも関係を保つことができるブッカーと言う人が印象に残ります。

  物語の中に、「人間的とは何か?」という問いが含まれていてとても考えさせられました。非人間的だとよく批判される主人公、深井零はけっこう情に篤い男です。それでは「人間的」とはどういうことなのか。利己的に振る舞って他人を顧みないと冷酷といわれるのだから、逆に言えば「他者との協調」こそが人間性の発露なのかも知れない。でも、結局は自分の世界に生きている自分が「他者と繋がる」ためにはどうすれば良いのか。本当に難しい・・・

  あと、どこからどこまでが命なのか、ということも考えさせました。

  神林長平がよくテーマとして扱うものに「言葉」と「機械」があるそうですが、人間や生命というものをどう捉えるか考える時、その2つは欠かせないなぁ、と感じました。自分の利便のために存在しているものなのに、使っているうちに自分の意思を離れていくものとどう付き合うのか。SF小説は深い。ただし、こなれていない日本語が少し微妙かなぁ、とも感じます。もう少しすっきりしないかなぁ・・・

  完結せず、『グッドラック』に続きます。

  第16回星雲賞受賞作。


自森人読書 戦闘妖精・雪風<改>
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