自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
★★★★★
著者: アントニー・バークリー
出版社: 東京創元社
スコットランド・ヤードのモレスビー首席警部は、ロジャー・シェリンガムが率いる犯罪研究会に未解決事件の報告を持ち込みます。同研究会の者達は事件解決を目指し、推理合戦を繰り広げるのですが、7通りの暫定的な答えが出され・・・
「多重解決」を目指した実験的なミステリ小説。
期待していたものとは違ったので、最初は少し戸惑いました。あまりパッとしないし、扱う事件自体が地味(というか単純)なので、たらたらとした説明に疲れてしまうのです。だけど、2つ目の推理が終わった辺りから、面白くなってきます。名作といわれるだけのことはある、と感じました。
海外の小説は、登場人物の名前が覚えにくいところが難点。しかし、それを堪えてでも読むだけの面白さはあったなぁ、と僕は感じました。
最終的に、最も正しい(と思われる)答えを出すのは、おどおどした探偵・アンブローズ・チタウィックです。彼の挙動が面白いです。
「本格推理小説は論理的」とよく言われますが、それはたいていの場合嘘だという作中のミステリ作家による指摘は面白いです。作者アントニー・バークリーは、ミステリというものをおちょくっているようです。だけど、それでいて彼がミステリというものを深く愛しているのだということも伝わってきます。けっこう味わい深いミステリ小説です。
自森人読書 毒入りチョコレート事件
著者: アントニー・バークリー
出版社: 東京創元社
スコットランド・ヤードのモレスビー首席警部は、ロジャー・シェリンガムが率いる犯罪研究会に未解決事件の報告を持ち込みます。同研究会の者達は事件解決を目指し、推理合戦を繰り広げるのですが、7通りの暫定的な答えが出され・・・
「多重解決」を目指した実験的なミステリ小説。
期待していたものとは違ったので、最初は少し戸惑いました。あまりパッとしないし、扱う事件自体が地味(というか単純)なので、たらたらとした説明に疲れてしまうのです。だけど、2つ目の推理が終わった辺りから、面白くなってきます。名作といわれるだけのことはある、と感じました。
海外の小説は、登場人物の名前が覚えにくいところが難点。しかし、それを堪えてでも読むだけの面白さはあったなぁ、と僕は感じました。
最終的に、最も正しい(と思われる)答えを出すのは、おどおどした探偵・アンブローズ・チタウィックです。彼の挙動が面白いです。
「本格推理小説は論理的」とよく言われますが、それはたいていの場合嘘だという作中のミステリ作家による指摘は面白いです。作者アントニー・バークリーは、ミステリというものをおちょくっているようです。だけど、それでいて彼がミステリというものを深く愛しているのだということも伝わってきます。けっこう味わい深いミステリ小説です。
自森人読書 毒入りチョコレート事件
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