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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★

著者:  太宰治
出版社: 新潮社

  自分は、道化と化した。残酷な仕打ちを受けても黙って笑っているしかなかった。自分は、人間の複雑さの中で孤立を選ぶことになる・・・ 「恥の多い生涯を送って来ました。」という一文から始まる太宰治の代表作の1つ。

  いまいちでした。自分は、他人と違う感覚を持っている特別な者であるがゆえに「孤独」なのだ、なんてそんなこと言われても・・・ みんな各様に何かしら違うわけだし。自分だけが違って「特別」な訳がない、みんな違うということにおいては皆等しいのではないかと思うんだけど。違う点から言えば、みんな同じように「自分だけ特別」って思っているんだろうから、「自分だけ特別」と思っていること自体が決して特別ではない気がするのになぁ・・・ 視野の狭いナルシスト、というか、自分の思想に酔っているアホな男だよなぁ。

  そういう「独りよがりの孤独」を抱え込む青年を見事に書いてみせたから名著といわれるのか。だけど全然共感できないんだけど。「読者の誰もが、ナイーヴな主人公の青年の心境に共感するであろう」とか言っている評論家もいたけど、よく分からなかったです。

  主人公は、最後に「私は人間失格でした」と残すのですが。そんな言葉で逃げていったいどうするつもりなのか、と腹をたてたくなります。格好つけているけど、要するに若い頃は酒やらタバコやら左翼思想に浸り、その後は何もせず(無職)、他人にたかり、女にすがり、自殺未遂とかして、その上妻が他の男と寝ていると被害者みたいに振舞って「俺ってダメなヤツだったわー」と言っているだけの話なわけです。自分の愚かさを自覚しつつ、自覚している自分に酔っ払っているというのはどうなのか。

  しかも物語が、暗くて笑えないところが致命的ではないか。こんな本を古典とか言っているから、多くの若者が本から離れていくんじゃないかなぁ・・・

  いろんなことを考えすぎてしまう、どうしようもない男の悲惨な人生を書いたものとしては、もっと笑えて、もっと突っ込んだ町田康『告白』という大作があります。そちらの方が、遥かに面白くて素晴らしい。他にも優れた作品はたくさんあります。なので、わざわざこんな『人間失格』みたいに古い上に辛気臭い本を持ち出すのは必要ないんじゃないかなぁ。


自森人読書 人間失格
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