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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★

著者:  森見登美彦
出版社: 光文社

  森見登美彦が、出版社の人たちと一緒に竹林を整備するため、竹を伐っていくのを綴ったエッセイ。ほんと、ただそれだけです。でも読んでいるだけで笑えてくる。森見登美彦の文章が面白いし、森見登美彦の妄想が面白いです。

  これ読んで怒り出す人もいるかもなぁ。あとは呆れる人もいるかも知れない。これはいったい何なんだ、ということで。でも僕は面白いと思います。

  タイトルは、『美女と竹林』ですが、ほとんど美女なんて登場しません。なので、著者、森見登美彦は「竹林」と「美女」を強引にくっつけたりしてみるけど、いまいちよく分からない感じになってしまいます。だから、結局のところ森見登美彦&それを手伝う出版社の人たちと竹林の話、なのです。

  そうして、竹を伐りたいのに伐る暇がなくて(小説を執筆して、いろんな賞の授賞式に出席して・・・)、それでもたまには竹林へと出かけていく、といふうな話がぐだぐだ延々と続いていきます。

  森見登美彦の竹林への愛が爆発している、としか言いようがない・・・ 妄想が妄想を呼び、いったいぜんたいどこまでいくのか楽しくなってきます。最後の辺りになるとエッセイでなくて、ほとんど妄想によってつくられた物語になってしまいます。というか、半分くらいこれは小説みたいなものだよなぁ。勝手に「数十年後の未来」をつくってしまっているのだから・・・

  『美女と竹林』凄く面白いんだけど。ここから森見登美彦ワールドに入っていったら、迷ってしまうかも知れません。『太陽の塔』や、『夜は短し歩けよ乙女』から読むのがおすすめかなぁ、という気がします。とにかくちょっとこの時代がかったような言い回し、凄く面白いです。


自森人読書 美女と竹林
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