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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

著者:  大塚英志
出版社: 角川書店

  大塚英志が、「文学」の読み方を指南するもの。

  文学という麻薬に陥らないためにはどうすれば良いのか。三島由紀夫『仮面の告白』、太宰治『女生徒』、井伏鱒二『黒い雨』、島尾敏雄『出発は遂に訪れず』、大岡昇平『野火』、李恢成『伽揶子のために』、安部公房『箱男』、中野重治『村の家』、中上健次『十九歳の地図』、大江健三郎『芽むしり仔撃ち』、村上春樹『海辺のカフカ』が、『初心者のための「文学」』のなかで解説されています。

  僕は、三島由紀夫、太宰治があまり好きではありません。なぜかというのはあまりうまく説明できないんだけど。大仰なのに空虚、「自分は哀れなやつだ」と思いながら「そう思える自分が凄い」と思っているような雰囲気とか、読んでいてこういうふうになってはだめだろうと思わされます。あとは、村上春樹も好きになれないんだけど。

  大塚英志は、戦争を懐古し、日常を生きられない小説家として三島由紀夫、太宰治を否定的にとりあげています。そこには納得。一方、村上春樹については、途中から「生死」を小説に取り上げることに対して真摯に取り組むようになったということで評価しています。そうなのか・・・ 村上春樹の後期の作品を読んでみようかなぁ、と思いました。

  紹介されている小説の一覧の中で、僕が読んだことがあって面白かったというか好きだと感じたのは、井伏鱒二と、大江健三郎くらいだなぁ。

  大塚英志は、評論家、小説家、編集者としていろんなところで活動している人です。なので、いろんなところから非難を浴び、罵倒されています。おたくを擁護する立場をとり(そもそも大塚英志は、「おたく」という言葉を「発明」した人)、またその一方で「おたく」に成長・成熟しろと言い続け、戦後民主主義を評価する立場をとり、「売れない純文学は商品として劣る」と主張して純文学論争を巻き起こし・・・

  ・・・まぁとにかくツッコミどころが満載の人なわけです。「大塚英志なんて古すぎる」「大塚英志はトンチンカン」「バカ」とか散々に言われています。確かに全面的に賛成できる訳じゃないけど、僕はなかなかに面白い人だと思います。


自森人読書 初心者のための「文学」
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