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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★

著者:  永江朗
出版社: 講談社

  自由の森学園の図書館にあったので手にとってみました。

  インタビューというのはとても難しいものだというはなしをよく聞きます。その通りだと思います。インタビュー次第では、まったく違う返答をもらうことになる訳です。聞き方次第で、返答が変わる。訊く、という行為はとても難しいなぁ、と思います。

  結局のところ、インタビューは虚構だ、と永江朗は言いきります。質問のしかたや、編集のしかたでどうとでもなるからです。爆笑問題の太田光もよく同じようなことを言っています。どうしても情報を伝達していく内に、抜ける部分、抜かす部分があるから情報は変質してしまいます。それはしかたないけれど、そこに目を向けてはっきり認識しないとだめだ、というのが分かりました。

  人に何かを伝えるのは難しいことです。簡単なものほど意味を伝えにくい、と辞書をつくる人が書いています。例えば、『右とか何か』とかどう説明すればいいのか、非常に難しいだろうなぁ。複雑なものだって伝えるのは難しい気がします。日本と中国の歴史認識には大きな隔たりがある、といわれます。険悪な仲だと、自分の意思すら伝達するのは難しいものです。

  いつの間にか、「聞くこと」から「伝えること」のはなしに移っていました(微妙にはなしがずれてると思ったら・・)。相手のはなしを聞き、そして自分の言葉を伝えていく、そこで歴史が生まれてくるのかなぁ、という気がします。

  社会科教員の菅間さんは、「歴史は壮大な伝言ゲーム」ということを言っています。その伝言ゲームのどこかで、「ばなな」という言葉が、「ひばな」に替わってしまうかも知れない。まぁでもそれはしかたないことです。全てを受け取り、全てを次に伝えられる訳じゃないのです。間違えることだってあるはずです。

  なんとか伝わって欲しいなぁ、と希望を持ちつつ、情報を発信して・・・ 「発信者は何を考えてるのだろう」と深く考えつつ、情報を受け取る。それを延々といつまでも繰り返していく他ないような気がします。大変なことだけど。


自森人読書 インタビュー術!
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