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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★

著者:  星浩
出版社: 講談社

  星浩は、政治部記者の人。

  『自民党と戦後-政権党の50年』は、記者として培った政治への見方をもとに、自民党という、戦後の日本政治を担ってきた「巨象」のような政党のことを再考していこう、というもの。いろんな人の名前がぽんとでてくるので、そこが分からないとまずだめだけど、まぁ基本的なところを知っていれば、だいたい読めます。よくまとまっていて分かりやすいです。

  著者なりの考えも時折述べられているので(一番裏側にいる黒幕は誰か、とか)、とても勉強になります。そういうふうにも考えられるのか・・・・・

  1993年、一度自民党が下野した時、梶山静六が、「自民党の下野は良いことだ。何年かは政権からはずれたほうが良い。55年体制下において38年間も政権に在り続けて、緊張感を失って、惰性で続いてきた。野党になって贅肉を落として、再び政権に戻れば強力な政党になるだろう。」と言ったというエピソードは面白いなぁと感じました。

  今、そんなことを言い切れる自民党議員はいるのかなぁ。もしかしたら若手にはそういう威勢のいい人もいるかも知れないけど、だいたいの人はみんな与党の場所にすがりつくんじゃないか。梶山静六といえば田中眞紀子に「軍人」と命名されたおじいちゃんとしか記憶になかったけど、なかなか気概のある人だなぁ、と感じました。凡人、小渕恵三に敗れてしまったけど。


自森人読書 自民党と戦後-政権党の50年
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