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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『さようならコロンバス』
主人公ニールは下町の叔父の家に下宿しつつ図書館に勤めていました。彼は、プールでブレンダという女性と出会います。ブレンダはニューヨークの高級住宅地に住み、名門女子大に通い、気軽に整形するような女性でした。ブレンダとニールは惹かれ合います。同じユダヤ人だということもあったのかも知れません。そして、とうとうブレンダはニールを家に招くのですが・・・

恋愛小説。1959年に出版されたフィリップ・ロスのデビュー作。

それなりに清新ではあるし、読んでいて飽きません。しかし、基本的には定番の恋愛小説以外のなにものでもない気がします。アメリカでは絶賛され、様々な賞を受賞したそうですが、どこがそれほどまでに評価されたのかよく分からないです。

素直にさらさらと綴られているところはなかなかに良いとは感じます。

むしろ『さようならコロンバス』の良さとはそれに尽きるのかも知れません。ただただあっさりさっくりしていて、しかも随分と素直です。ニールはブレンダを好きになるのですが、物凄く好きというふうにはなりません。どこかで、とまってしまいます。

ニールが、黒人や差別される者の近くにいるところは印象深いです。社会からはずれたユダヤ人、しかもその中でも貧しいほうだからなのかなぁ。

黒人の少年に関するエピソードは印象深いです。夏休みの間、毎日のように黒人の少年は美術の本を見に来ます。少年の言葉はなまりがひどくて美術(アート)といっているみたいなのに、心(ハート)と聞こえるのだそうです。たわいもないはなしなのに心に残ります。

全米図書賞受賞作。


読んだ本
フィリップ・ロス『さようならコロンバス』

読んでいる本
ジョージ・オーウェル『動物農場』
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