自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
『煙か土か食い物』の続編。主人公は奈津川三郎。彼は、くだらない三文小説やミステリを書いていました。しかし母親が昏倒してしまってから小説を書くことが出来なくなります。あるとき、地面にマネキンょ埋めている少女ユリオを見かけます。ユリオは連続殴打生き埋め事件を引き継いでまったく別の絵をかこうとしていました。いったいぜんたい何が起こってるのか。再び死体が溢れ、肉が吹き飛び、血が流されることになります・・・
ミステリなのか、物語るということに関する物語なのか。
もう訳が分からないです。訳が分かることを目指してはいないのかも知れません。語り手が奈津川三郎だから余計に訳が分からなくなっているのかも。彼は、四郎のように強引にでも決着をつけるということはしないし、できません。小説を書くような人間だからです。
やはり暴力と愛に関する考えが溢れかえっています。
舞城王太郎作品は凄いと感じますが、まだ発展途上という感じもします。笑えるからいいけど、長くてぶっ飛びまくるので読むのが、面倒になってきます。
舞城王太郎作品を説明する上で重要な言葉はだいたい出し尽くされています。「大丈夫」「好き」「愛してる」「物語は嘘だけど、信じている人がいる限り現にある」とか。読んでおいて損はないです。随分と混乱するし、滅茶苦茶なので大変ですが。
読んだ本
舞城王太郎『暗闇の中で子供 The Childish Darkness』
読んでいる本
ウェブカルロス・フエンテス『アウラ・純な魂』
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