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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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最近読んだ本
江國香織『つめたいよるに』
小西豊治『憲法「押し付け」論の幻』


『つめたいよるに』は、江國香織のデビュー作も含まれている短編集。どれもこれもきれいなショートショートを思い浮かべます。というか、これがショートショートそのものなのかな。江國香織って読んだことが無かったんだけど(エッセイみたいのを読んだかも知れないけど、覚えていない)、こんなふうなストーリーを書く人なんだ・・・ かちかち組み立てていくのとは違って、意識がどこまでも飛んでいく、みたいな感じだなぁ・・・

解説の川本三郎が『デューク』のなかに登場する「うす青い夕暮れ」について、それこそ「マジック・アワー」のことだ、と書いていました。お、三谷幸喜の映画のタイトルじゃないか、と思いました。関係ないけど。

『憲法「押し付け」論の幻』はすごくしっかりとしていて、なぜ「日本国憲法はアメリカの押し付けではない」と言えるのか、ということをぴしっと示してくれます。日本の民間人の書いた憲法草案が、アメリカ側に衝撃をあたえてアメリカ側の憲法草案づくりに大きな影響をあたえた、ということがよく分かります(あと、明治維新以来の自由民権運動とどうからんでくるのかも読むと分かります。)。例えば、天皇の扱いについて。アメリカは、大幅に権力を削ればよい、と考えていました。だけど、日本の民間の憲法草案は、天皇を儀式的なものにしてしまおう、と書いたのです。それが今の日本国憲法につつながっているそうです。

今読んでいる本
司馬遼太郎『日本語と日本人―対談集』
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