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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『のぼうの城』
「でくのぼう」として皆から馬鹿扱いされる大男、成田長親が主人公。彼は忍城城主の一族。農民とともに田んぼへ繰り出したりもするのですが、全く役に立たないため、結果として馬鹿にされてしまいます。そんなふうにして、呑気に過ごしていると、成田家の仕える北条家が天下統一を目指す豊臣秀吉と敵対したため、忍城は2万の豊臣軍の大軍勢に包囲されてしまいます。成田長親と幼馴染の家老・正木丹波守利英、荒々しい巨漢・柴崎和泉守、毘沙門天の生まれ変わりを自称する美青年・酒巻靱負らは石田三成と戦うことに・・・

歴史小説。

いかにもコミック的。あっさりと読めてしまうし、物凄く分かりやすいです。別に嫌いではないのですが、登場するキャラクターたちがあまりにもありきたり過ぎないだろうか、と感じてしまいました。「ダメダメなのに実は凄いものを秘めている」という主人公の設定からして普通過ぎるし、いかにも悪役らしい悪役が登場するところにも興醒めでした。

そういえば、人間は皆好きなように自分の論理で生きているわけですが、そこらへんの描き方が巧いような気がします。ただし浅いような気がします。さくっと書くことによってすがすがしさが漂っているところは悪くないのかも知れないのだけど。


今日読んだ本
和田竜『のぼうの城』

今読んでいる本
オラフ・ステープルドン『スターメイカー』
ロバート・A・ハインライン『夏への扉』
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