自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
★★★
作者: 高木彬光
出版社: 集英社
佐野洋・編『最大の殺人』収録の短編。『最大の殺人』は、戦争が背景にある小説が集められた中短編のはずなのですが、ちょっとこれだけは異色作です・・・ 名探偵・神津恭介が登場。ちょうど太平洋ビキニ環礁で水爆実験が行われ、第五福竜丸が死の灰をかぶった頃の物語。
陽子という女性が、自分は被爆しているのではないか、と医者に相談します。長い間寝たきりの夫を看病していて、ちょうどその夫が亡くなったところでした。彼女は、広島にも長崎にも行ったことはない。それなのに、調べてみると確かに被爆反応はあります。いったいどういうことなのか。
実は、犯人は寝たきりの陽子の夫を担当していた主治医の男。彼が、放射性カルシウムを陽子の夫の脊髄にいれたのです。なぜそんなことをしたか。それは、医師が陽子に恋をしていたからでした。彼は、陽子と結婚したいと考えていたので、邪魔な寝たきりの夫を殺してしまったわけです。それでも別に、寝たきりの夫を看病していた陽子が被爆反応を示すことはないはずです。なのに何故反応を示したのか。それは、陽子が夫の遺骨を食べたからでした。
全然戦争と関係ないじゃないか、と読み終わって思いました。時代背景は活かされているけど。う~ん肩透かしをくらったような不思議な感じです。
そういえば、名探偵・神津恭介は、江戸川乱歩の明智小五郎、 横溝正史の金田一耕助と並んで「日本の三大名探偵」といわれていたそうです。
だけど正直言って、神津恭介だけはもう忘れ去られている気がします。明智小五郎と、金田一耕助はたびたびドラマ化されたり映画化されたりして(この前も稲垣吾郎演じる金田一耕助の再放送やっていたなぁ)まだ多くの人に記憶されているのに、どうして神津恭介は生き残れなかったのだろうか。なんでだろう。不思議です。
自森人読書 原子病患者
作者: 高木彬光
出版社: 集英社
佐野洋・編『最大の殺人』収録の短編。『最大の殺人』は、戦争が背景にある小説が集められた中短編のはずなのですが、ちょっとこれだけは異色作です・・・ 名探偵・神津恭介が登場。ちょうど太平洋ビキニ環礁で水爆実験が行われ、第五福竜丸が死の灰をかぶった頃の物語。
陽子という女性が、自分は被爆しているのではないか、と医者に相談します。長い間寝たきりの夫を看病していて、ちょうどその夫が亡くなったところでした。彼女は、広島にも長崎にも行ったことはない。それなのに、調べてみると確かに被爆反応はあります。いったいどういうことなのか。
実は、犯人は寝たきりの陽子の夫を担当していた主治医の男。彼が、放射性カルシウムを陽子の夫の脊髄にいれたのです。なぜそんなことをしたか。それは、医師が陽子に恋をしていたからでした。彼は、陽子と結婚したいと考えていたので、邪魔な寝たきりの夫を殺してしまったわけです。それでも別に、寝たきりの夫を看病していた陽子が被爆反応を示すことはないはずです。なのに何故反応を示したのか。それは、陽子が夫の遺骨を食べたからでした。
全然戦争と関係ないじゃないか、と読み終わって思いました。時代背景は活かされているけど。う~ん肩透かしをくらったような不思議な感じです。
そういえば、名探偵・神津恭介は、江戸川乱歩の明智小五郎、 横溝正史の金田一耕助と並んで「日本の三大名探偵」といわれていたそうです。
だけど正直言って、神津恭介だけはもう忘れ去られている気がします。明智小五郎と、金田一耕助はたびたびドラマ化されたり映画化されたりして(この前も稲垣吾郎演じる金田一耕助の再放送やっていたなぁ)まだ多くの人に記憶されているのに、どうして神津恭介は生き残れなかったのだろうか。なんでだろう。不思議です。
自森人読書 原子病患者
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Re:読みごたえのある内容ですねぇ。
よんでいただき、コメントまでいただき、ありがとうございます。励みになります。
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