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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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最近読んだ本。
都築卓司『タイムマシンの話』
井上ひさし『本の運命』
山岸涼子『神かくし』
恩田陸『puzzle』




都築卓司『タイムマシンの話』はかなり難しかったです。説明されてもよく分からない部分とかがありました。読めば読むほど実現は難しそうな気がするなぁ・・・ 昔読んだ本の中で、もっとタイムマシンの面白さを伝えてくれた本があったような気がします。本の名前を覚えていないんだけど。 タイムマシンの解説関連の本を読み漁ってみようかなぁ・・・ そうしたら見つかるかも知れない。

本というものは、めぐりめぐっていろんなところへたどり着く・・・ 井上ひさし『本の運命』は井上ひさしの本との関わりを書いたものです。最初の戦争の頃のはなしというのは面白かったです。野球選手や、映画監督になりたかったというのを読んで、子どもなら誰でもそうなんだなぁと納得しました。それにしても、昔ってほんとうに本がなかったんだなぁ。今では図書館に行けば、たくさんあるんだけど。それは幸せなのか。

井上流の、本の読み方十箇条というのが面白かったです。専門書などを読むときは、「目次を睨むべし」なのだそうです。そうか、それで最初に把握しておくのか・・・ これからやってみようと思いました。あと、しおりは1本じゃなくてたくさんあつた方がいい、というのもうなずきました。「子どもを本好きにするには」という章がありました。そこに、子どもに読書感想文を書かせるのはやめるべきだ、というのがあつたのですが、それはまさにそのとおりだ、と思いました。結局、学校の宿題という形だと、正直な思いではなくて、大人の望む常識的な文章を書かざるを得ません。いやになるに決まっているよなぁ。『本の運命』とても面白かったです。井上ひさしの本への愛が伝わってくるなぁ・・・

山岸涼子『神かくし』は、『神かくし』『神入山(神かくしPART2)』『負の暗示』『黄泉比良坂』『夜の虹』のまとめられている短編集です。やっぱり山岸涼子さんは恐怖を描くのがうまいなぁ、と思いました。『負の暗示』は金田一耕助の世界みたいな感じです。被害妄想によって、精神的に追い詰められた青年が28人もの村人を惨殺していく、という物語です。だけどそれは、犯人が特別残虐だった、とかそういうことではない。むしろ精神的に弱くて、自分の境遇を受け入れることができず、まともに叱られたことがなかったからだ、というところはとてもよくわかって、怖いなぁ・・・ 『夜の虹』は著者が今までであったいろんな自然現象のことがまとめられていて面白かったです。

『puzzle』は、恩田陸っぽくない感じが少ししました。恩田陸の小説は良いのも悪いのも全部恩田陸っぽい特徴みたいなのがある気がしていたんだけど。短いストーリーだから、そこまで技量が発揮できなかったのかもなぁ。物語としてはとても面白いです。あと最初、いろんな記事やら文面やらがポンポンと配置されているのに驚きます。表紙の絵が横向き、つまり普通に見ると右に回転しているように見えるのも面白いなぁ、と思いました。

今読んでいる本
森見登美彦『美女と竹林』
榊原悟『日本絵画のあそび』
泉鏡花『高野聖』
『やられたらやりかえせ 実録 釜ヶ崎・山谷解放闘争』
東野圭吾『トキオ』
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