忍者ブログ
自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
[429] [428] [427] [426] [425] [424] [423] [422] [421] [420] [419]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

竹山道雄『ビルマの竪琴』

今日、『ビルマの竪琴』を読み終わりました。とても考えさせられる物語でした。
こういう「子供向け」のはなしだったんだ・・・ 知りませんでした。戦争が背景にあるけれど、そこまでエグい描写はありません。なんというか、南国の美しいビルマの風景が思い浮かびます。とても、読みやすいです。

あらすじは・・・
日本軍の中に、「うたう部隊」と呼ばれる部隊がありました。彼らは、戦いの傍ら、戦場でも合唱の練習をしていたので非常に上手でした。その中に、水島という兵卒がいました。彼は堅琴がうまく、またビルマ人の風貌に似通った青年だったので、日本兵のみんなから好かれ、ビルマ人からもよく扱われました。
第二次世界大戦の終わりごろ。「うたう部隊」は、ビルマで孤立し、最後にはとうとう英軍の捕虜となります。そうして、戦争は終わりました。水島は、まだ戦闘を続けている部隊に降伏をすすめるため、イギリス軍の許可を得て、1人部隊を離れます。しかしなぜか彼は帰ってきませんでした。なぜなのか、と部隊の者たちは心配し、帰ってくるようにいろんな方法で試みるのですが、彼は結局戻ってきませんでした・・・


ここからネタバレ。
実は、水島はビルマ全土に転がる日本兵の無残な死体を弔うために、ビルマに残ることにした、ということが最後に分かります。

あとがきの作者の訴えには納得します。
作者は、「戦争は悪い。戦争責任の所在を考えていくことなどは大切だろう。だが若者たちが戦場に散ったのは悲劇なのだ。それをしっかりと見つめず、戦争した全員が一律に悪、と決め付ける風潮にわたしは違和感を覚える。戦死した人たちの冥福を祈ることまでいけない、と決め付けるのはおかしい、と私は思う」


今日読んだ本
竹山道雄『ビルマの竪琴』

今読んでいる本
吉本ばなな『とかげ』
夏目漱石『私の個人主義』
フース・コイヤー『不幸な少年だったトーマスの書いた本』
アガサ・クリスティ『カーテン』
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
ウェブサイトhttp://jimoren.my.coocan.jp/
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最新CM
[07/03 かおり]
最新TB
バーコード
アクセス解析
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © いろいろメモ(旧・自由の森学園図書館の本棚) All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]