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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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最近読んだ本
酒見賢一『墨攻』
恩田陸『ライオンハート』


『墨攻』は読まねば、と思っていたのに、手に入らずいまだ読んでいなかったもの。酒見賢一の『後宮小説』も読まねば、と思っているのになかなか目の前に現われません。予約するのは面倒だし・・・ 予約するほどのものなのかもいまいち分からなかったのです。『墨攻』は、やっぱり面白かったです。墨子自身は、最初の序章みたいな部分にしか登場しないのですが、かっこいいです。

僕は、中国の春秋戦国時代の思想家の中でも、とくに老子と墨子が気になっています。孔子がひろめた儒教(そういえば、今ちょうど『論語』を日本語の授業で読んでいます)は、かなり有名です。孔子や儒教についての本はたくさん本がでています。だけど、老子についての研究というのはあんまりないし、それ以上に墨子についての研究というのはない気がします。小説も少ないし。

墨子という人はとても面白い人です。戦乱の時代に、兼愛と非攻を訴えたというだけでも凄いことです。無差別の愛と、非戦論といったら、中国清の時代の研究者たちが書いているように、どこかイエス・キリストともつながってきます。しかも墨子のすごいところは、権力者に服従したりせずに闘ったところです。しかも潰されずに、当時儒教の勢力と並ぶほどの勢力を誇った、といわれます。ものすごく興味があるんだけなぁ・・・

すれ違いのラヴストーリー、『ライオンハート』 。なんていうか、とても文章が綺麗で、風景がきらきらしています。でも、どこか恩田陸の文章は「読まされている」感があります。なんていうんだろう。うまく説明できないんだけど。普通の本は、すっと物語の中に入っていくか、もしくは自分の方にひきつけるか、どちらなんだけど。恩田陸の本は、読みたくなくても、ぐいっと引っ張られるんだよなぁ・・・ 凄い筆力だよなぁ。僕は、とくに、『夜のピクニック』が素晴らしいと思っています。よく飽きさせずに最後まで持っていくよなぁ・・・


今読んでいる本
丸谷才一『日本語のために』(再読)
ニール・カミンズ『宇宙100の大誤解』
平野弘道『史上最大の恐龍ウルトラサウルス』



ほん・・・

ツンドク状態・読みかけ・・
泉鏡花『高野聖』
坪内稔典『季語集』
榊原悟『日本絵画のあそび』
『やられたらやりかえせ 実録 釜ヶ崎・山谷解放闘争』
司馬遼太郎『燃えよ剣』(ずっと置きっぱなし)
大塚英志『キャラクター小説の作り方』
林田愼之助『漢詩を楽しむ』
神野志隆光『複数の「古代」』
松井るり子『七歳までは夢の中―親だからできる幼児期のシュタイナー』
恩田陸『MAZE』
恩田陸『図書室の海』
M.ジョン・ハリスン『ライト』
乙一『きみにしか聞こえない』
森博嗣『悩める刑事』
綿矢りさ『蹴りたい背中』
水森サトリ『でかい月だな』
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