★★★★
著者: 田中芳樹
出版社: 祥伝社
六世紀の始め、南北朝時代の中国が舞台です。
北朝・魏は、南朝・梁を攻め滅ぼそうと機会をうかがっていました。梁の皇帝・蕭衍は弱冠二十三歳の将軍、陳慶之に軍備を任せます。陳慶之は、天才的な用兵の才能を持っていました。韋叡・曹景宗らに支えられた陳慶之は、守りを固めました。国境を流れる淮河の畔、鐘離の地に中山王・元英率いる魏軍八十万が押し寄せてきました。対する梁軍はたったの三十万。半分以下です。騎兵と水軍が入り混じる大乱戦が始まります・・・
陳慶之という人が主人公です。どこか飄々としていて恋も、武芸もからきし。だけど用兵(兵を指揮する)の才能は超一流という人でした。『銀河英雄伝説』に登場するヤン・ウェンリーに似てるなぁ・・・ 彼は、白袍隊(全身白づくめの部隊)を率いて戦い、梁を守りました。のちに梁が滅亡したのは、陳慶之が死去した10年後のことです。それだけ陳慶之の存在が巨大だった、ということだと思います。
実は、陳慶之という人は田中芳樹がとりあげるまで全くといっていいほど日本では知られていませんでした。だけど、この「奔流」という作品にとりあげられたことで一挙に有名になりました。今では「中国史上最強の武将は誰?」という話題になると、必ず陳慶之の名があがるほどです。(一般の人はあまり知らないので、中国歴史マニアの中でのはなしだけど・・・ しかも、アンチの人が大勢いるけど)
僕は、陳慶之という人は凄いなぁ、と思います。史実に残った実績はものすごいです。7000の兵力で、敵国の首都を一時的に陥落させることにまで成功しています。でも、この「奔流」に登場するこの人柄がいいなぁ、と思いました。 彼以外の登場人物たちもとても魅力的で、面白いです。
自森人読書 奔流
著者: 田中芳樹
出版社: 祥伝社
六世紀の始め、南北朝時代の中国が舞台です。
北朝・魏は、南朝・梁を攻め滅ぼそうと機会をうかがっていました。梁の皇帝・蕭衍は弱冠二十三歳の将軍、陳慶之に軍備を任せます。陳慶之は、天才的な用兵の才能を持っていました。韋叡・曹景宗らに支えられた陳慶之は、守りを固めました。国境を流れる淮河の畔、鐘離の地に中山王・元英率いる魏軍八十万が押し寄せてきました。対する梁軍はたったの三十万。半分以下です。騎兵と水軍が入り混じる大乱戦が始まります・・・
陳慶之という人が主人公です。どこか飄々としていて恋も、武芸もからきし。だけど用兵(兵を指揮する)の才能は超一流という人でした。『銀河英雄伝説』に登場するヤン・ウェンリーに似てるなぁ・・・ 彼は、白袍隊(全身白づくめの部隊)を率いて戦い、梁を守りました。のちに梁が滅亡したのは、陳慶之が死去した10年後のことです。それだけ陳慶之の存在が巨大だった、ということだと思います。
実は、陳慶之という人は田中芳樹がとりあげるまで全くといっていいほど日本では知られていませんでした。だけど、この「奔流」という作品にとりあげられたことで一挙に有名になりました。今では「中国史上最強の武将は誰?」という話題になると、必ず陳慶之の名があがるほどです。(一般の人はあまり知らないので、中国歴史マニアの中でのはなしだけど・・・ しかも、アンチの人が大勢いるけど)
僕は、陳慶之という人は凄いなぁ、と思います。史実に残った実績はものすごいです。7000の兵力で、敵国の首都を一時的に陥落させることにまで成功しています。でも、この「奔流」に登場するこの人柄がいいなぁ、と思いました。 彼以外の登場人物たちもとても魅力的で、面白いです。
自森人読書 奔流
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