自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
物語の舞台は、明治18年創業の老舗古書店「東京バンドワゴン」です。語り手は亡くなった堀田サチ。彼女は空の上から大家族を守ります。「東京バンドワゴン」には、サチの夫3代目店主の祖父勘一、勘一の息子60代の金髪ロックンローラー我南人、我南人の子供たち藍子、紺、青や、藍子の娘小学6年生の花陽、紺の妻・亜美とその息子小学4年生の研人らがいます。そういった大家族の春夏秋冬の物語。
ほのぼのとした小説。
「日常の謎」を扱ったミステリとしても読めます。些細な謎を扱っています。しかし、そこに重きを置いているわけではありません。昭和のホームドラマのようです。ほんわかとした温かみがあります。
祖母の語り口が良いのかも知れません。
祖母は、様々な軋轢にも動じません。すでに亡くなっているので口出しできないし、家族のことを信頼しているからです。そして、家族はその信頼にこたえ、様々な問題をしっかりと解決していきます。
登場人物が非常に多いです。最初の内は混乱して、わかりづらいのだけど、誰もが印象に残ります。とくに、loveを大切にする、我南人は強烈。いいなぁと感じます。暑いなぁと感じないわけではないけれど、なんというか、良いです。
読んだ本
小路幸也『東京バンドワゴン』
読んでいる最中
野尻抱介『ふわふわの泉』
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