自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
HIROは引きこもっているため、誰とも口をききません。しかし、ケータイを用いて、全ての思いをブログに打ち込んでいます。HIROは、現実世界では何にも干渉しませんが、ブログ上では、ポップに、下劣に、赤裸々に全てを語りつくします。そのHIROに声をかけるものが現れて・・・
虚構だということを強く意識した小説。
ブログが物語になっている、という体裁になっています。書き込みが心情とほぼ一致している、というタテマエがあるため、非常に愉快です。基本的に、全てが明らか。「リアルとフィクションが区別できない現在の若者の現実を赤裸々に描いた作品」とみなされそうです。
装飾があふれています。しかし、すでに、装飾が全てなのかも知れません。
登場人物は、みな美男美女です。だから、『けちゃっぷ』の物語性が際立ちます。実は、全てが物語なのではないか、と読みながら何度も感じました。しかし、そのような浮遊した立場から物語を書くことは、比較的容易です。そこから踏み出すべきではないのか、と感じないでもないです。
まあ、面白いエンターテインメント作品に仕上がっている点も微妙といえば微妙。結局、突き抜けていくバカな力が足りないのではないか。
読んだ本
喜多ふあり『けちゃっぷ』
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