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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

作者:  田中芳樹
出版社: 徳間書店


  銀河帝国の皇帝・ラインハルトが、とうとう自由惑星同盟を滅ぼすべくフェザーンを発ちます。それに対して、自由同盟惑星の老将ビュコックは最後の抗戦を試みるべく立ち上がります。そして2人はマル・アデッタにおいて衝突することになりました。同じ頃、今まで守ってきた祖国に追われたヤン・ウェンリーと彼の率いる不正隊は、エル・ファシルの独立革命政府と合流。再び、イゼルローン要塞を奪還し、そこに反銀河帝国の拠点を築くことを目指していました・・・

  ラインハルト率いる銀河帝国による銀河系統一がほぼ成し遂げられてしまいます。

  老将・アレクサンドル・ビュコックの最期が記憶に残ります。同盟は独裁国家として長らえるより、民主国家として滅びるべきと言い放ち、勝ち目のない戦いへと進んでいきます。あとは、味方の手で殺される最高評議会議長・ジョアン・レベロの最期も印象的です。結果としてはヤンを放逐し、同盟を滅亡へと追い込んでしまった1人なわけですが。それでも、最期には毅然とした態度をとります。

  民主主義の擁護者として奮戦するヤンの姿が印象的です。これまで属してきた同盟からも追われてしまった彼には、銀河帝国に降伏するという選択肢もありえます。だけど、迷いながらもその道を歩まない、ということを決意します。

  この巻でとうとう自由惑星同盟は滅亡し、ヤンらのほとんどゲリラ戦に近いような抵抗が始まります。こうしてみると、5巻が全体のなかのクライマックスだったのだということが分かります。しかし物語はまだ終わりません。ここからもまだまだ続いていきます。


自森人読書 銀河英雄伝説7 怒濤篇
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