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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★

作者:  真保裕一
出版社: 角川書店

  主人公は、相馬克己。彼は、衝突事故を起こしてしまい、一度は死に掛けます。しかし母親の献身的な介護と、本人の尋常ではない回復力によって生き延びることができました。全ての記憶を失ったものの、何年かかけて中学生程度の知能は得るようになります。つけられたあだなは、「奇跡の人」。彼は母の死とともに退院するのですが、自分はかつてどういう人間だったのか気になり、周りの人間の静止をとめて自分探しへと踏み出しますが・・・

  不気味な小説。

  裏表紙に「静かな感動を生む「自分探し」ミステリー。」なんて説明がついているのですが、もうまったくもって的外れではないか。読み終わった後には薄気味悪さを感じました。。「母」が、主人公克己を支えるのは、「博愛」の心があるではなくて、罪滅ぼしの思いを消せないからだとしか思えないです。

  長すぎて少しうんざりしました。読んでいて疲れます。

  最初のあたりは主人公が良い人なので読んでいられるのですが途中からはほぼストーカーと化します。しかもそれを本人は自覚しながらも認識できてはいないのです。かなり怖いよなぁ・・・ こうなってしまったら、どうしようもない、というか。

  ラストに到達してもそのラストには納得できないです。「博愛」みたいなものを作者は描こうとしたのかも知れないけど、うまくいっていない気がします。むしろ、どこか狂気を秘めたような感じ。う~ん、作者はホラー小説(全てが再び繰り返される)を書いたつもりなのか。だとしたらなかなかなんだけど、どっちなのかよく分からないです。


自森人読書 奇跡の人
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