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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

著者:  倉知淳
出版社: 講談社

  広告代理店勤務の杉山和夫は上司を殴ってしまい、タレントのマネージャー見習いという微妙なところに左遷されます。最初の仕事は、スターウォッチャー・星園詩郎の付き人。和夫は、星園詩郎に従って山荘へ赴きます。楽しい旅行になるかと思いきや、その山荘はあまり良いところではなく、しかも吹雪によって閉じ込められてしまいます。さらに、突如として連続殺人事件が発生。さて、いったいぜんたい犯人は誰なのか・・・?

  山荘に集まったのは、《ヤマカンムリ開発》社長・岩岸、岩岸の部下・財野政高、スターウォッチャー・星園詩郎、「UFO研究家」嵯峨島一輝、作家・草吹あかね、あかねの秘書・早沢麻子。あと女子大生2人組ら、個性的な面々。

  物語の舞台は、秩父。埼玉の奥の方。

  クローズド・サークル。著者は、「本格ミステリ」だということを強く意識してこの作品を書いたみたいです。だから他作品のパロディみたいな部分がたくさんあります。そこらへんは、ミステリを読みなれた人でないと楽しむことができないかも知れません。

  ラノベっぽい文体が醸し出す軽妙な雰囲気はとても良いです。それと、徹底的なまでのフェアプレイは凄いや、と思わされました(実は、唖然とさせられるような仕掛けがあるんだけど・・・)。

  「傑作」とは思えませんでした。どれもこれも使い古しというか、以前見たことがあるネタばかり。どうしてもインパクトに欠けます。古くからあるテーマ(「吹雪の山荘における連続殺人」)をそのまま用いて、面白い物語を構成するのはやはり難しいのだなぁ、と強く感じました。あと、冗長で、小説としてはいまいち。

  「ミステリ史に残る、意欲的な本格ミステリ作品(でも小説としては不満あり)」という感じかなぁ。


自森人読書 星降り山荘の殺人
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